小林多喜二/著
日本を代表するプロレタリア文学作品2編。
最近流行っているらしく、本屋では「20代に今大人気
」のポップがついていました。
近代史には疎いので今まで聞き流してきた言葉の世界。
プロレタリアだかプラナリアだか何だか・・・![]()
前半の「蟹工船」は不当に搾取される労働者が自分達の権利のために立ち上がるという話。
蟹工船とは北の海で蟹を獲り、缶詰にする船のことだそうです。
ひどい生活環境、過酷な労働、まるで独裁者のように横暴に振舞う監督 浅川、成すがままに従う労働者たち。
反抗的な者は時には暴力でねじ伏せられ、栄養不足から脚気による死者まで出る。
このままでは“殺されて”しまう、と労働者たちは次第に団結していきます。
ストライキひとつやるにも命懸けの時代だったんですね。
「党生活者」は自身も共産党員だった小林多喜二の地下生活体験をもとに描かれた帝国主義時代の話。
軍需工場を舞台に大きな見えない敵を相手に闘う人たちと、駆け引きの数々。
政治的、思想的なことには明るくないのですが、
古い作品であるにも関わらず私的には非常に斬新な作品でした。
この時代を描く作品の多くが彼らを外側から見ているのに対し、著者は内側から世界を見ているのです。
正義がどこにあるかということは別にして、昔の日本にあって今の日本にないものがわかった気がしました。
満たされていないからこそ求める、究極の飢えとガツガツした欲望。
それが決して個人的なものなんかじゃないんですよね。
著者はこの作品を編集者に預けたまま、特高に捕らえられ拷問を受けて29歳の若さで亡くなっています。
わたしがこの本を手にとったきっかけは小学生の頃の国語の問題文でした。
説明文は大嫌い、小説文が大好き![]()
のんきなガキだったので、勉強そっちのけで問題の抜粋された文章を読んで楽しんでました。
これおもしろいな、いつか読んでみたいな![]()
と頭の片隅に残っていたのが小林多喜二の「蟹工船」だったのです。
我ながらシブい
もっとも店頭で見かけるまで忘れてたし、読んでも抜粋がどこだったかわからなかったけど・・・。
思い出の作品は古い表現や方言丸出しの口語文で読みにくかったです
でも学校では習わない日本の側面を見られたので再会できてよかったと思います。