私のクラスメイトに、自然をこよなく愛するSさんという方がいます。
心の広い、というか心に枠がない方で、
私がつまらないことでプリプリ怒っていても
静かに私の怒りを鎮めてくださいます。
とても個性的な方で、わたしも大好きな方です。
あだ名はキング。
毎年初夏の頃になるとご自宅のすぐ近くで蛍に会えるという
素晴らしい自然の中にお住まいで、6月に私も案内して頂きました。
都心であまり見かけることの無くなったカブトムシも
Sさんの庭と化した近所の森には、沢山いるそうです。
そしてカブトムシに限らず虫のことなら何でも
知っているSさんは、大変な虫ハカセなのです。
そんなカブトムシの話で盛り上がったある日、
クラスメイトの1人がSさんに言いました。
「捕まえてきてヤフオクで売ったら?」
するとSさんはかすれた声で
「命をお金に代えるなんて・・・」
信じられないとばかりに冷たい一瞥をクラスメイトに向け、
その話はそれ以上盛り上がりませんでした。
それから数日経ったある日、
「色々な人から色々なことを言われ、カブトムシを売ることにしました」
Sさん、突然の告白です。
誰に何をどう言われたのか、ソックリ心を入れ替えた虫キングは
早速週末に目標200匹を徹夜で捕まえに行くと言うではありませんかっ。
働かないで世直しをしないといけないうえに、
ひときわ大きな夢を持つSさん、資金が必要です。
「背に腹はかえられません」
胸を張って迷いの無いまっすぐな目で仰います。
この目はあの日クラスメイトを冷たく見た目と同じ目なのでしょうか(?_?)
そんなSさんを見て、
人はいつでも変われるんだと、少し羨ましい気がしつつも、
早くSさんの夢が叶って、カブトムシ達に再び平和が訪れるようにと、
祈らずにはいられませんでした。
カブトムシをSさんと同じサイズにして
Sさんと闘わせたらどうなるだろう。。。
お気に入りの「スポーツの祭典」シリーズに加えたいコンテンツです。

