小樽でのこと〈3〉 | 脳内図書館

小樽でのこと〈3〉

初めて市内を回った日、途中で雪が降ってきた。

振り返ると、もくもくとした厚い雲の隙間から、飴色の陽が射していた。

太陽が地面に積もった雪に反射して、辺り一面まばゆい光に包まれる。

神懸かった、と思った。

光の中で、ひらひらと雪が舞うのを見たのは生まれて初めてだ。

知らぬ間に涙が零れていた。