『事実の中身』 | 脳内図書館

『事実の中身』

『今は好きでいてくれるけれど、そのうちすぐにわたしよりも素敵な人が現れて、みんなわたしのことなんかどうでもよくなっちゃうんだ』
こんなことを無意識でずっと思ってたんだって、よく実感出来るようになってきた。

それはもう、信念レベルの根深いもの。
小さいときに決め付けた自分の物語。

なにかにつけてそう感じてしまって、自分の思い込みの中に閉じ籠って生きてきたなとつくづく思う。

でも勇気を出して、気になっていることを素直に尋ねてみたら、『事実の中身』は思っていたことと全く異なっていて、驚くばかりだ。

傍にいてくれる人たちは、自分が認識しているよりもずっと、わたしのことを丁寧に大事に見詰めてくれていて、更には理解しようともしてくれている。

すべてを口にしなかったのは、わたしが良くない方へ傾いてしまわないように、誠意を持って接してくれていたからだということを知る。

それは、信頼していないとか、何か哀しい事実が隠されているからではなくて、単純に愛してくれていたからこそ、わたしの脆い部分をわかっていてくれていたからこそ、誤解が生じて傷つけてしまうことを恐れていたが故の気遣いだったことを知る。

絶対的に信じてきたことが、幼い頃に刷り込まれた誰かの偏った価値観だったり、幼いアタマで自分が判断を下した独り善がりな思い込みだったことが少しずつリアルにわかってくる。

自分を守るために浸り込んでいたファンタジーの世界が打ち破られていく。

…今、改めて再認識することが幾つもある。

再認識、だ。
どこかではわかってたこと、でも不安に呑み込まれて見失ってしまったこと、それらを取り戻す作業をしている。

みんなみんな、ほんとうにありがとう。