揺さぶり | 脳内図書館

揺さぶり

ああ。
突き詰めれば、行く所、行く所、知ってる景色だなあ。

例え普段行かない場所まで足を伸ばしてみたとしても、わたしの行動範囲は、ある一定のラインを外れない。

テリトリー内で生きるのは安心だよなあ。
予測の届かないことほど怖いものはないものね。

こんなに臆病なんだもの、此処で生きていればいいじゃない。

最高も最悪も予想がつく。

…そう。
要するに、問題なのは現在の延長線上にある未来を予想出来てしまうこと、だ。

この線上には、自分が何か魂を掻き立てられるようなものがない。

大抵は、自分が考えられる範囲内でしか、意志を持って現実に起こすことは出来ない、と実感してる。

偶然の奇跡が起こるのを待つ?
それじゃあまりに時間が足りない。
確率も低すぎる。

じゃあどうする?
わたしは何を選べばいい?

ある程度の安心か、リスクの先にある、可能性に満ちた世界か。