喪失感
なんで涙が止まらないのだろう。
この泣き声が出るときは、現在から連なる過去を嘆いている時だ。
深い悲しみは、喪失感。
悲しみというより、哀しみか。
喪失感。
喪失感。
憐れだ。
お腹の底から込み上げてくるものの正体を暴いていくと、喪失感に行き着く。
喪失感の裏側には寂しさがへばり付いている。
気付かれないように、ピッタリと。
悲しい。
悲しい。
わたしは随分時を無駄にしてきてしまった。
今となれば不思議なんだ。
何故ひたすら核心に触れないように逃げ回ってきたのにも関わらず、此処に立っているのか。
運がよかったのか?
いや、違う。
わたしが離さなかったんだ。
愚かしいとわかっていても、状況が不本意であっても、絶対離さなかった。
だってそれは、わたしのアイデンティティであり、最大の幸福だもの。
悔しい。
悔しい。
でもやっぱり嬉しい。
嬉しい。
自分に真摯になれなかった時間は、三倍速で取り返す。
Photo:kana
