超高速連想ゲーム
先週、腹を決めてからというもの、慣れ親しんだ自我が、猛反撃を仕掛けて来る。
もはや、日常のあらゆることがトリガーになりうる。
幼い頃から現在に至るまでの恐怖の記憶を総動員して、わたしを飲み込もうとする。
超高速連想ゲームのように、トラウマを呼び起こした出来事だけが次々と選び取られ、記憶が強引に連結し、現実が偽造される。
これが被害妄想のメカニズムだ。
我ながら、脳内の凄いリンクっぷりに驚く。
ネガティブな思考回路に関しては、精巧なコンピューターのようだ。
気違いじゃないか?
笑えてくる。
恐怖に引っ張られると、一瞬にして現実感が鈍るが故に、自分の世界に閉じ篭らないようにするのにいっぱいいっぱいだ。
映画『もののけ姫』でアシタカが言っていたセリフをよく思い出す。
「おぬしの中には夜叉がいる」
わたしのには夜叉が居る。
夜叉か、鬼か。
「もう傷付きたくない」と連呼するあなたは、
何を訴えているのだろう。
何が満たされなくてそんなに不安なのだろう。
何を怯えているのだろう。
何を求めているのだろう。
天使さんが言うように、この酷い状況が成長を遂げている証なら、わたしは逃げずに踏ん張れるよ。
…今日は東京の写真を撮りに行く。
どんな世界を切り取れるかな。
心の子供がウキウキしたら勝ちだ。
六感で街の声を聴こう。