自我の死
時を迎えようとしていたのを感じていたが、恐怖の核心が暴かれた。
ここまで堕ちなければわからなかったのか。
精神も肉体もボロボロだ。痣が痛む。
不安が襲ってくる。
息の止まるような、恐怖。
世界から切り離されたような、酸素を抜かれたコンクリートの部屋に取り残されたような孤立感。
愛する人から見離される恐怖感。
際限なく生産される被害妄想に、現実と妄想の境界線が曖昧になる。
いや、わたしの意識が曖昧にしているのだ。
最悪な状態だと思うが、後退しているわけではないことが確信出来ているのが救い。
…わかる。
この恐怖は、自分が無意識的に造り出しているカムフラージュに過ぎない。
慣れ親しんだ自我の死を選択したわたしに、わたしが必死で抵抗しているのだ。
殺さないでくれ、と。
人間は、変化を恐れる生物だという。
新しい自分を構築することは最も恐ろしい。
故に、不幸な人生を造ってきたわたしが、幸福な人生を歩むことを決意するのは恐ろしいことだ。
今回も、絶好のタイミングで絶好の試練がやって来た。
こうして何度も試される。
きっと、成長を望む自分の潜在意識が事象を引き寄せているのだろう。
逃げるのか、受け入れるのか。
答えは後者だ。
人生の岐路に立たされている。