滑稽過ぎる。
ああ、辿り着くのはいつもここだ。
一番求めているものを実は一番恐れているが故に、わたしはいつまでたっても安心・安全に満たされることがない。
幸せは既にこの手の中に在るのに、受け入れることが怖くてたまらない。
身体が頑なに拒絶する。
そして自ら破壊しようとする。
滑稽過ぎる。
こんな堂々巡りは小学生の頃からだ。
いや、もっと前か。
欲しいものを「欲しい」と素直に言えない。
怖い時に「怖い」と素直に言えない。
自分の中に在る筋書きはこうだ。
「わたしは誰からも愛されることがない。裏切られて、見捨てられる。」
滑稽過ぎる。
こんなシナリオに沿って生きることに一生懸命だったのだ。
この役を演じ切るために全エネルギーを投じてきたのだ。
滑稽過ぎる。
現実を自分のシナリオに合わせるために、視界を歪めてきた。
わたしの中では、問題のないことが問題になり、恐ろしいはずのないことが恐ろしい。
恐怖に満ちた歪んだ世界に安らぎなど存在しない。
イコールわたしは心の底から幸せを感じることがない。
今まで、シナリオを遂行するために、どれだけの矛盾を押し通してきたんだろう。
滑稽過ぎる。
もう沢山だ。
幸せは既にこの手の中に在る。
感じよう。
現実は怖くないんだよ。
ちゃんと見詰めれば、ちっとも痛くないんだよ。