「赤プリ」の通称で親しまれてきた東京・紀尾井町の「グランドプリンスホテル赤坂」 (旧赤坂プリンスホテル)が3月末で営業を終え、55年余の歴史に幕を閉じます。
バブル期にはトレンディースポットとして一躍名をはせたホテルは国会に近いため、自民党総裁選び、民主党代表選といった数々の権力闘争の舞台にもなってきました。
赤プリは1955年、衆院議長も務めた西武グループの総帥、故堤康次郎氏が旧朝鮮王室邸を買い取り開業しました。長年、ここに拠点を置いてきたのが自民党最大派閥の町村派です。派閥創設者の故福田赳夫元首相が堤氏と親しかったため、割安の賃料で事務所の提供を受けたとされます。
また、大物政治家同士の極秘会談でも赤プリは多用されました。有名なのは新館地下1階にある中国料理店。記者に気付かれないよう裏口から出入りする「かご抜け」ができるからです。
赤プリは丹下健三氏が設計した新館などは解体されますが、旧朝鮮王室を土台にした旧館はそのまま残り、ホテルを中心とした再開発が行われる予定。この地で再び政治ドラマが見られる日も遠くないかもしれません。