ESPN F1トピックスから・・・


このコメントは、アロンソとハミルトンのペナルティーが課せられる前のものとのことです。


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雨がパラつく場面もあったものの、終始ドライタイヤのみでレースが行われたマレーシアGP決勝は、随所でバトルが見られたエキサイティングな56周となった。

トップチェッカーを受けたのはポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)。オーストラリアGPに続く2連勝を果たしている。2位にはジェンソン・バトン(マクラーレン)が入り、3位にニック・ハイドフェルド(ルノー)。素晴らしいスタートの後はポジションを奪われたハイドフェルドだが、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)やフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の後退によって表彰台に上った。

小林可夢偉(ザウバー)は序盤にマーク・ウェバー(レッドブル)と激しい戦いを演じた後、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)とのポジション争いも制して8位でチェッカー。レース後、ハミルトンにタイム加算ペナルティが与えられたことで、7位に浮上している。開幕戦でチームは10ポイントを失ったが、2戦目に6ポイントを獲得してみせた。

開幕戦を終えたドライバーたちのコメントは以下のとおり。


【レッドブル】 


セバスチャン・ベッテル(優勝) 

「スタートが重要だったんだ。最高のスタートになったと思ったんだけど、ルイス(ハミルトン/マクラーレン)が並んできたのが見えた。ターン1に進入しようとしたら、突然バックミラーに黒い影が映ったからびっくりしたよ。それがロータス・ルノーだったんだね。第1スティントでは周回ごとに後方集団を引き離すことができた。レース全体を見ると、2週間前のレースとはかなり異なっていたね。もっと接近した戦いだったし、タイヤの影響で多くのピットストップが行われた。ピットストップは誰だって一番初めには入りたくないし、できるだけ少ない回数にしたいものだ。でも、早めにピットに入った誰かが新品タイヤのアドバンテージを生かすというのも嫌なんだ。簡単なレースじゃなかったけど、終盤にはルイスにトラブルが発生してジェンソン(バトン/マクラーレン)の後ろに下がってしまった。今日のレース結果には最高に満足できるよ。今の段階では、これ以上喜ぶことはできないって感じている。今回は接近していたから、これからも冷静にプッシュを続ける必要があるね。でも、チームスタッフたちはわかっているだろうから、心配してないよ。とにかく、今日のところは勝利を喜べるし、結果にはすごく誇りを持っている」 


マーク・ウェバー(4位)

「今日はキツいレースだった。グリッドからのスタートはいいものじゃなかったし、KERS(運動エネルギー回生システム)に問題があったから1周目にポジションを失ってしまったんだ。序盤の4周のうち3周はオーバーテイクを狙ったんだけど、ストレートで追いつかれてしまったよ。KERSを持っていない僕としては、周りのマシンを追い抜くのはタフな仕事だった。とにかく、いい戦略によって挽回できたし、少なくても効果的なポイント獲得を果たせたね。今日は僕たちの日じゃなかったし、表彰台に上れなかったことに落胆している。接近していたけど、十分に接近していたわけじゃない。でも、いずれ得られるものだし、これから上海に向かうよ」


クリスチャン・ホーナー(チーム代表)

「セバスチャンによる素晴らしい結果だ。素晴らしいパフォーマンスだったし、彼のマシンに搭載されたKERSにとっても最高のデビューになった。彼はとても円熟したやり方でレースをコントロールしてくれたよ。気温が厳しい状況ではあったが、チームスタッフたちも素晴らしいピットワークを見せてくれた。今日は7回のピットストップを行ったが、すべてが最高だった。残念なのはマークのレースにおけるスタート部分だけだ。彼の転がり出しはよくなかったし、残念ながらKERSの問題もあったことでターン1までにポジションを落としてしまった。それでも、ライバルとは違う戦略でうまく挽回した。最終的に表彰台に上れなかったのはアンラッキーと言うしかない」


【マクラーレン】 


ジェンソン・バトン(2位) 

「僕たちにとって本当に励まされる週末になったよ。たくさんのワールドチャンピオンシップポイントを手にできたことにはすごく満足できる。チームメンバー全員が最高の仕事をしてくれたわけだから、彼らには誇りを持てるんだ。今日のレースはとにかくタイヤを管理することに尽きたよ。グリッドへ向かう時にかなりフロントウイングをいじったんだけど、第1スティントではかなりのアンダーステアに悩まされたから失敗だった。リアタイヤを傷めてしまったんだ。バランスを間違えてしまったんだよ」

「だから毎回のピットストップでフロントウイングを調整するようにしたら、ペースはどんどんよくなっていったんだ。最終的にプライムタイヤが本当に機能してくれたよ。ルイスにピットストップで問題があったこと走っていたし、彼の前に出られることも分かっていた。だけど、僕自信のペースもすごくよかったんだ。最高の午後だったよ。終盤にはチームからタイヤに優しくしろって言われたけど、できる限りセバスチャン(ベッテル/レッドブル)を追ったよ。でも、十分に追い上げることはできなかった」

「僕たちは力強いパッケージを持っていることに大いに励まされるべきだ。まだベストを引き出しているとは思わないけど、中国GPではルイスも僕も素晴らしいレースにできるって期待している」 


ルイス・ハミルトン(8位)

「こういった日もあるさ。2番手からスタートして7位でチェッカーを受けるなんて絶対に満足できないけど、これもレースなんだ。前を向いて前進していかなきゃいけない。スタートではアウト側から第1コーナーに進入したけど、接触なしでジェンソンやニック(ハイドフェルド/ルノー)からポジションを守るのは難しかった。その後のレースでは、タイヤがどんどんとへたっていったよ。予定よりも早くピットに入ったけど、終盤には使いきってしまったんだ。最後のスティントはプライムのユーズドタイヤを履きたかったんだけど、そのタイヤがあまり耐久性を発揮してくれなかったから、レース終了の直前にピットに入った」

「今日の午後がかなり困難になった要素はたくさんある。ピットストップ作業での遅れや、タイヤを守ろうとしていた時に数台からプレッシャーを受けたこと、フェルナンド(アロンソ/フェラーリ)との接触などがある。彼は僕に少し近づきすぎたと思うんだ。彼が抜こうとした時にウイングを僕の後部フロアに当てたんだよ。これでどのぐらいのダウンフォースを失ったのかはわからない。今日は最高の日じゃなかったけど、中国GPでは勝利を狙うよ。とにかく、楽しみにしているんだ」


マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)

「ジェンソンは今日のレースを最高な形で戦い、必要な時に激しくプッシュした一方で必要なときはタイヤを守ったのが、結果として2位を得るのに十分な働きとなった。ルイスは難しい午後を過ごした。彼の不満は1周目のターン1から始まっただろう。ニックは6番グリッドから彼を追い抜いていったのだからね。その後、彼(ハミルトン)はポジション奪取を狙って走ったが、彼のタイヤの状況がその段階において妥協を強いることになった」

「しかし、それがレースというものだ。ルイスにとっては、こういう1日もあるといったところだろう。例えば、今日は7回のピットストップを実施したが、そのうちの6回はいずれも4秒以下の静止時間だった。しかし、残りの1回は6秒の時間がかかってしまったのだが、その作業はルイスのものだったのだ。同様に、彼には第2スティントでオプションタイヤを与えることができなかったのだが、それは昨日の予選で(ソフトタイヤが)ダメージを負ってしまったためだ。レース終盤にルイスはプライムタイヤに苦しんだ。さらなるピットストップを実施することは魅力的な選択肢ではなかったのだが、ルイスからの呼び掛けによって最も安全な作戦としてピットストップを行った。タイヤのドロップオフ(性能低下)が今日は誰にとっても問題となったが、こういった状況ではドライバーの意見に耳を傾ける必要がある」

「とはいえ、獲得した22ポイントは有益なものであるし、数日後に向かう上海での基礎になるだろう。チームはこの数週間に最高の仕事をしてくれた。ありがとう、仲間たち。そして、ここから状況を立て直すことができれば、来週末には間違いなくレッドブルに対抗できるだろう」


【フェラーリ】


フェルナンド・アロンソ(6位)

「今日のレースには満足だ。結果だけじゃなくて、僕たちは競争力を発揮できたし、表彰台争いをホイール・トゥ・ホイールでできる能力があるとわかったからさ。続く中国GPに向けてさらなるモチベーションを得られたよ。僕たちはツイてなかったんだ。もし可変リアウイング(DRS/ドラッグ減少システム)が常に機能していればストレートでハミルトン(マクラーレン)を簡単にパスできたはずさ。でも、その代わりに一生懸命に戦わなきゃいけなかった。彼の防御はすごく上手かったし、残念ながら接触してしまったよ。その接触でウイングが壊れてピットに戻って交換しなければいけなくなったし、表彰台のチャンスもなくなってしまった。こういったことは起こるものさ。今日は僕にとってうまくいかなかったけど、次の機会ではよりよい運に恵まれるだろう」

「このサーキットで僕たちのマシンはタイヤを本当にうまく管理できたから、ライバルたちと戦えたんだ。今のパッケージでは勝利を争うことはできないけど、すぐに変化がもたらされるって期待している。上海でも再び難しい週末になると予想しなきゃいけないことには気づいているよ。新しいものを持ち込む予定だけど、それがどのぐらいの改善につながるかはわからない。誰もが知っているように、今は歯を食いしばって耐えなきゃいけない状況なんだ。チャンピオンシップは長い道のりだし、抜かりなく戦わなきゃいけないよ」


フェリペ・マッサ(5位)

「マシンの改善は必須だけど、僕たちのレースペースは予選でのパフォーマンスとは大きく異なっていることも事実だ。これはポジティブなことだけど、グリッド位置もすごく重要なのは理解している。だから、前進しなきゃいけないね。僕のレースについては、残念ながら1回目のピットストップで数秒のロスがあったんだ。このトラブルがなければ表彰台争いも可能だったはずだ。ソフトタイヤでのペースはすごくよかったけど、ハードではそうでもなかった。だから、僕よりも1回多くピットストップを行ったウェバー(レッドブル)にパスされてしまったんだ」


ステファノ・ドメニカリ(チーム代表)

「今日は最終的に表彰台まで上り詰める可能性もあっただけに、この結果には満足できない。2つの問題があったが、1つは信頼性に関係するもの(アロンソのマシンに発生した可変リアウイングのトラブル)であり、もう1つはピットストップに関係するもの(マッサのピットストップ1回目に発生した左フロントタイヤのトラブル」だった。これらが大きく影響してしまった。予選パフォーマンスと比べるとレースペースの面で150thイタリアがコンペティティブだったのはメルボルンで確認できたとおりだったので、残念な結果となった。今日もベッテル(レッドブル)は追跡不可能な速さを見せたが、それ以外のマシンと争うポテンシャルはわれわれにはある」

「フェリペとフェルナンドはいずれも素晴らしいレースの戦いぶりだった。彼らにより優れたマシンを与えられるかどうかはわれわれにかかっている。ポテンシャルを完ぺきに発揮する必要がある状況にいると理解しているが、これはパフォーマンスの面で後れを取っているためだ。これに対処することができていないが、同じような状況が繰り返されるのを避けるために力を注がなければならない。同時に、マシンの開発については真剣に取り組まなければならないだろう。できる限り早くマシンの空力に関する分析に取り組み、それを完了しなければならない。可能な限り早く開発を持ち込む必要があるが、次戦中国GPから始めたい」


パット・フライ(アシスタントテクニカルディレクター)

「今日のわれわれには18ポイント以上手にするポテンシャルがあったが、それを達成できなかったので苦い思いを味わっている。フェルナンドは表彰台に上ることもできただろうが、ハミルトンの接触によってフロントウイングを破損してしまい、臨時のピットストップが必要となった。残念ながら彼は(マクラーレン時代の)元チームメイトとDRSなしで戦わなければならないという不利な状況に立たされていた。DRSは序盤の数周は機能していたが、技術的な問題によってその後は動作しなかった。フェリペは1回目のピットストップで左フロントタイヤのホイールナットが適切にはまらず、ポジションを失っている。それがなければ、フェリペも表彰台争いに加わることができただろう」

「戦略的な観点から言えば、われわれが実施した3ストップ作戦は正しいものだった。今日はタイヤのデグラデーションが金曜午前と比べると少なかったのだ。150thイタリアはいいレースペースを発揮したが、これはメルボルンでも明らかになったことである。パフォーマンスレベルを上げるためにはたくさんの作業を行わなければならないと理解した状態でマレーシアを離れることになるが、レースでは予選ほどには大きな差が生まれない状況だ」


【メルセデスGP】


ミハエル・シューマッハ(9位)

「今日はストレートなレースで、終盤は少しエキサイティングだったけど、その前はいろいろあったよ。スタートはまずまずで、後はタイヤのマネジメントが中心だった。2ポイント以上を望むことはできなかっただろう。レースペースはまだ希望のレベルに到達していないため、改善に取り組まなければいけない。必要な前進を遂げるためにハードワークを続けなければならないことは全員重々承知している。クルマは1ラップでは良いレベルだが、レースパフォーマンスに関してはまだ努力が必要だ」


ニコ・ロズベルグ(12位)

「今日のレースは僕の日じゃなかったし、タフな週末だった。ひどいスタートでポジションを失い、ポイントを取るのが難しくなってしまった。レースペースも十分ではなく、プッシュも難しかったため、思うようなパフォーマンスを発揮することができず残念だ。予選ラップを見ると、メルボルンよりは少し前進していることに元気づけられる。もっと改善できるよう努力を続けるよ」


ロス・ブラウン(チーム代表)

「チームとドライバーたちは素晴らしい仕事をしてくれたが、われわれにはまだ十分な速さがない。いくつかのスティントはやや長すぎた。天気がチャンスをもたらすのではないかとステイアウトしたんだ。それはわれわれの判断であり、予想された雨が降らなかったために代償として1つか2つはポジションを失ったかもしれない。全体として、チームはピットストップで良い仕事ぶりを見せ、マシンもチャレンジングなコンディションで信頼性を発揮した。引き続き作業に取り組み、よりコンペティティブなマシンでわれわれの望む相手と勝負できるようになりたい」


ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長)

「厳しい週末だったが初のポイントはチームメンバーにとって小さな報酬だ。もちろん、まだ多くの仕事が目の前に残されており、マシンのスピードを大幅に改善しなければならないのは分かっている。満足してはいないが、非常に難しい状況からリカバーできたことはポジティブだ。皆のたゆまぬ努力に感謝したい。マイケル(シューマッハ)はスタートで3つポジションを上げ、いいレースをした。われわれは雨を予想していたため、両ドライバーの第1スティントをできるだけ長く引き延ばした。ニコのポイントのチャンスは事実上1コーナーで消滅した。われわれの現テクニカルパッケージで4つポジションを失ってしまうと挽回は難しい。だがニコはとても集中力のあるオーバーテイクを繰り広げ、ラップタイムも同じ戦略の速いマシンに比べて2週間前よりも良かった。多くの仕事をこなさねばならないが、やり遂げようという意欲を皆持っている。すでに来週末の中国に目を向けており、もう一段階改善することが目標だ」


【ルノー】 


ニック・ハイドフェルド(3位) 

「オーストラリアGP同様に素晴らしいスタートを決めたけど、これほど多くポジションを得られるとは予想していなかった。4つポジションを上げて2番手まで浮上したんだ。その後はセバスチャン(ベッテル/レッドブル)を追いかけることにベストを尽くしたけど、彼のほうがかなり速かった。それから雨が少し落ちてきたことに気づいたから、タイヤがキツくなってきていたけどコースにとどまったんだ。1回目のピットストップでいくつかポジションを失ったけど、僕らには本当にいいペースがあるのは明らかだったし、前を走るマシン勢とも戦うことが可能だった。フェルナンド(アロンソ/フェラーリ)にトラブルが発生したのは僕らにとって幸運だったけど、ルイス(ハミルトン/マクラーレン)とのバトルはすごくおもしろかったよ。最後の数周はマーク(ウェバー/レッドブル)が接近してきたけど、僕には防御できるだけの速さがあった。ロータス・ルノーGPにとって再び素晴らしい結果になったし、今年のチームが大きく前進できているのは明確だ」 


ヴィタリー・ペトロフ(17位完走扱い)

「まずは、チームが再び表彰台を手にしたことに満足している。僕たちにとって素晴らしいシーズンのスタートになったと考えられるだろう。普通とは異なったレースだったけど、チームが力強いパフォーマンスを発揮した。僕は少しミスを犯してしまったけど、あの状況ではしちゃいけないミスだったね。コースをワイドに外れたことで縁石に乗ってしまい、激しく着地したんだ。今日は2台共にポイントを獲得できたはずだ。明らかに必要としていたペースが今シーズンの僕たちにあるということはいいニュースだね」


エリック・ブーリエ(チーム代表&マネージングディレクター)

「たくさんのピットストップと戦略変更があるタフなレースになり、プランどおりに戦うことができた陣営があるとは思えないというのが正直な感想だ。しかし、チームとしてはとてもよく対応できた。もちろんニックの結果はうれしいが、チーム全体の結果としても喜んでいる。週末を難しい形でスタートしたことを考えれば、われわれにとって再び素晴らしい報いとなった。残り10周で1台を失ってしまったのは残念だが、また表彰台を得られたのはいい結果だろう。まだレースを制するのに十分な速さはないが、マシンには間違いなく競争力がある。(勝つために)開発の面で激しくプッシュする必要があるが、2戦連続で表彰台に上れたことには間違いなく大いに満足できる」


【ウィリアムズ】


ルーベンス・バリチェロ(リタイア)

「今日はハイドロリックトラブルに見舞われてしまい、レースをあきらめることになった。問題点については、今もチームが分析中だ。リタイアしなければならなかったときは後方を走っていたけど、これは序盤の接触によってパンクチャーしたタイヤを交換するためにピットストップを強いられたからだ。こんなシーズン序盤は期待したものじゃなかったし、改善する必要がある。今の僕たちは信頼性のあるマシンを手にしていないし、追いつかなきゃいけない。それでも、チームは問題解決に一生懸命だし、マシンにパフォーマンスを与えようとしてくれている。すぐに挽回できると信じているよ」


パストール・マルドナド(リタイア)

「3周目からマシンにはミスファイアという問題が発生していたんだ。何とかレースにとどまろうとしたけど、リタイアを余儀なくされた。今は中国GPを見据えているし、レースを完走してよりよい結果を手にすることに向けてプッシュしているよ」


サム・マイケル(テクニカルディレクター)

「チームとしては、よりよいパフォーマンスを期待していた。ルーベンスは1周目の最終コーナーで他車と接触し、右リアタイヤのパンクチャーに見舞われた。1周を走行してから緊急ピットストップでタイヤを交換したため、彼は周回遅れになってしまったのだ。コースには戻ったが、おそらくパンクチャーのせいでハイドロリック漏れというトラブルが発生した。これでルーベンスのレースが終わってしまった。パストールに発生したエンジンのミスファイアについては調査中だが、これで彼もレース序盤にリタイアとなった。これらの信頼性の問題は迅速に解決することになるし、FW33のパフォーマンスを改善して上海に向かうことになる」


【フォース・インディア】


エイドリアン・スーティル(11位)

「最初の数ラップがあまり良くなくて、バリチェロのリアタイヤに接触してフロントウイングを失ってしまった。その後はソフト、ハード、ソフトとタイヤを使ったけど、どれも長持ちさせることができたのは良かった。もっといいポジションでフィニッシュできたのに残念だよ。僕としてはガッカリの週末だったけど、チームのピットストップでの働きは素晴らしかったからその点に感謝したい」


ポール・ディ・レスタ(10位)

「今日はかなり満足している。戦略面でチームはよくやってくれた。最後はマイケル(シューマッハ)を抑えきれなかったよ。彼の方がフレッシュなタイヤで、僕は3回目のストップが予想よりも少し早くなってしまったんだ。それに選手権ポイントを落とすリスクも冒したくなかった。今日はDRSがいいレースを生み出していたと思うから、中国ではレースペースがさらに良くなると期待している。自分たちよりも速いクルマと戦えたので、全体として素晴らしいレースだったと思う」


ビジェイ・マルヤ(チーム代表)

「再びフォース・インディア・チームにとって満足のいくレースだった。難しい天候の中、皆でピットストップを成功させてくれたし、チームの戦略が非常にうまくいった。ポールは再びポイントを取ってきてくれた。エイドリアンも序盤のノーズ交換によって2ストップ作戦が変更されなければ、トップ10内でフィニッシュできたはずだ。この週末チームがセパンで成し遂げたことに誇りを感じており、この勢いとチームスピリットを維持したまま来週の中国でのレースに臨みたい」


【ザウバー】 


小林可夢偉(7位) 

「マシンはいい状態でしたし、チームも素晴らしい仕事ぶりでした。今年初のポイント獲得を果たせたことは、特にうれしいですね。わずか2回のピットストップを行うという戦略はちょっとリスキーでしたが、かなりうまく機能したと思っています。レースで主流ではない戦略を実施することで、ライバルたちと違うペースで走ることになりますから、自分自身のペースを見出すことが難しいんです。マーク・ウェバー(レッドブル)とミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)とはフェアで素晴らしいバトルができ、楽しめましたよ」 


セルジオ・ペレス(リタイア)

「セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)のマシンから何かが外れて僕の目の前に落ち、僕のマシンのフロアに当たったんだ。それで消火器が作動してしまい、電装系も停止した。マシンはいい感触だったから、レースを完走できなかったのは残念だよ。新品タイヤのために少し早めにピットに入ることもできたかもしれないけど、激しい雨が落ちる可能性も考えていたからね」


ジェームズ・キー(テクニカルディレクター)

「出入りの激しいレースを予想していたが、雨が落ちてくることはなかったため普通の展開になった。うまく戦えると考えたので、われわれは2ストップ作戦を実行すると決めたのだ。レースタイム予測では3ストップ勢とかなり接近していたが、レース終盤にポジションを保つチャンスを与えてくれると考えて2ストップを選択した」

「両ドライバー共にスタートは適切なものだった。セルジオはとてもうまくドライブしていたが、残念ながら突然マシンがパワーを失うという問題を抱えている。彼のレポートによれば、デブリをいくらか踏んだようだ。これによりパワーが失われてしまったので、これからマシンにダメージがあるのかどうか分析しなければならない。彼も適切なポジションを走行しており、戦略によってはいくつかポジションを上げることができただろうから、残念だ」

「可夢偉は戦略が機能した。彼はタイヤを維持する必要があると理解していたから、2ストッパーとして長いスティントを戦う必要があったために彼のラップタイムは最速とは言えなかった。しかし、結果はわれわれにとって最高のものだ。メルボルンで起きてしまったことを考えれば、数ポイントを手にできたことには満足している。これこそ、われわれのスタートになるのだ」


【トロ・ロッソ】


セバスチャン・ブエミ(13位)

「スタートは良くて、ロズベルグをパスして小林とシューマッハを追い上げていた。でも1回目のピットストップの時にピットレーンのスピードリミッターが作動していないような気がしたんだ。すぐにもう一度押し直したら解除されてしまい、ピットレーンのスピード違反で10秒のストップ&ゴーペナルティを受けてしまった。ちょっと厳しい処分だと思う。普通はもう少しロスの少ないドライブスルーペナルティだからね。その後はベストを尽くしたけど、努力が報われることはなかった。フォース・インディアを抜いて9位には入れたはずだ。タイヤは2回しか交換しなかったけど、ラスト数周はデグラデーションのため確かにキツかったよ」


ハイメ・アルグエルスアリ(14位)

「このレースはエンジニアたちと分析する必要がある。正直、何が起きたのかよく分からないんだ。遅かったし、タイヤのデグラデーションは金曜よりもひどかった。フロントタイヤのグレイニングをきれいにするのに苦労したし、ラップごとにパフォーマンスが落ちていった。ポジティブな面としてはいいスタートを決めることができて、少しポジションを稼いだ。でもすぐに前の人たちについていけないことが分かった。さまざまな困難の中でレースをフィニッシュできたこと自体が成果だと思うし、これが今日の僕にできたベストだった」


フランツ・トスト(チーム代表)

「2人ともスタートはなかなか良かった。アルグエルスアリは11番手でオープニングラップを終え、ブエミの1つ前にいた。8周目にセバスチャンがハイメをパスしたが、この段階で彼は非常にいいペースで前のマシンを追い上げていた。1回目のピットストップに彼を呼び入れたが、ピットレーンのスピードリミッターが解除されてしまい、そのために制限速度を超過して10秒のストップ&ゴーペナルティを科されてしまった。その後のセブ(ブエミ)のレースは妥協の産物だったが、それがなければ9位争いに加われただろう。

「ハイメに関しては、リアタイヤのデグラデーションに苦しんでおり、2回ストップではなく3回ストップにした方が良かったかもしれない。幸い、選手権ライバルたちも今日はそれほどポイントを稼げなかったので、コンストラクターズランキングの立場はそれほど悪くない。だがミッドフィールドは非常に厳しい戦いだ。われわれももっと良い仕事をしなければいけない。数日後の上海からスタートだ」


【ロータス】


ヘイキ・コバライネン(15位)

「全体的にはかなりいいレースだった。マシンバランスは2種類のタイヤのどちらを履いた時もよかったし、戦略も機能したと思う。適切なタイミングでピットストップを行えたし、今日の午後はまったく問題が発生しなかった。難しい金曜日を過ごした後だから、冬季テストで証明したパフォーマンスを発揮できたことには喜べると思う。これからは開発を継続できるかということが、前を走っているチーム勢にプレッシャーをかけられるか否かを決めるね。中国GPはマシンが低い気温でどのような反応を見せるかということに関するいいテストになるだろうから、今回のようなパフォーマンスを発揮するのが目標だし、プッシュし続けたい」


ヤルノ・トゥルーリ(リタイア)

「残念ながらクラッチトラブルが発生したことでレースを早めにあきらめなければならなかったけど、チームの母国グランプリということを考えるとすごく不運だね。アンチストールが作動してしまって難しいスタートになったけど、リカバリーできた。その後、1回目のピットストップを終えてからフロントホイールがロックしてしまい、また巻き返さなきゃいけなかった。ティモ(グロック/ヴァージン)をかわすことができたんだけど、そこでクラッチが壊れてしまったんだ。マシンの能力を発揮することができそうだったから、残念だ」


マイク・ガスコイン(CTO/最高技術責任者)

「ヤルノはクラッチセンサーのトラブルによってガレージでレースをあきらめなければならなかったが、両ドライバーがとても力強くレースを戦ってくれた。2台共に2ストップ作戦を組み立ててレースに挑んだ。ヤルノのほうがタイヤのデグラデーション値が少し高かったことで苦しんだかもしれないが、ヘイキはうまく機能した。全体的にわれわれのペースはかなりよかったし、特にトップ勢と走行している時はそうだった。トロ・ロッソの1台(ハイメ・アルグエルスアリ)に接近した状態でレースを終えたことを考えれば、われわれが成果を残していることが分かるだろう。今週末はロータスがF1復帰を果たして以来、最も力強いレースパフォーマンスを発揮できた。再びレースをすることができたのはいいことだ」


トニー・フェルナンデス(チーム代表)

「今日は本当の意味でレースができたと言えると思っているよ! 2台そろっての完走を願っていたからヤルノの件は残念だが、ヘイキはファンタスティックなレースを過ごして最後の数周でトロ・ロッソを追いかけることができた。もう数周あれば、1台ぐらいはオーバーテイクできていたかもしれない。彼は予選で彼よりも速いマシンと同じペースで走行していたのだから、この難しいサーキットで15位を手にしたことには興奮している。チーム全体に対して大いに祝福したいし、皆によくやったと言いたい」


【HRT】


ナレイン・カーティケヤン(リタイア)

「間違いなくレースを完走したかったしもっと走行距離を重ねたかったけど、そうはならなかった。水温にいくらか問題があったから、エンジンにダメージを与えないように停止したんだ。マシンのバランスはベストじゃなかったけど、トニオ(リウッツィの愛称)はほぼレースを完走しそうなところまでいったから、彼からいくらか情報を得たよ。レースをあきらめることを強いられたから残念だけど、今は中国GPに集中している。そこではレースを完走したいね」


ビタントニオ・リウッツィ(リタイア)

「チェッカーフラッグを受けることを目標にしていたから、あと8周というところで完走できなかったのは残念だ。リアウイングに小さな問題があったことで、リタイアを余儀なくされたんだ。本当にいいスタートができて数台をパスできたから、残念だよ。1周目はおもしろかったけど、その後の僕らのレースペースにはあまりにも競争力がなくて、オーバーテイクされてしまった。その後はマシンのリアエンドがかなり厳しい状況だったから混乱のレースになった。3回のスティントを通じてリアがドリフトしていたぐらいだからね。バランスについてやるべき作業はたくさんあるし、将来に向けたセットアップも同様だ。僕らが望む位置に達していないのは間違いないけど、今日はマイレージを稼げたこととマシンの情報を得られたことが重要だ。今後の作業のためにデータを収集できた」


コリン・コレス(チーム代表)

「今日は安全策のために2台を停止させた。ナレインのマシンは水温がかなり高い状態になってしまったため、彼に停止をアドバイスしたのだ。トニオはレース完走に近づいていたが、リアの不安定さを感じていた。問題箇所のチェックのために2回ほどピットインさせたところ、リアウイングにダメージが見つかったので安全のためにリタイアを決断している。今日は初めてのレースで、レースの状況を初めて試したということを考えれば、全体的には悪くない1日だった。大きな問題はないので、次戦中国GPでは改善して完走を果たしたい。われわれのラップタイムはライバルと比べてもそんなに悪くなく、トンネルの先に光が見えていると言っていいだろう」


【ヴァージン】


ティモ・グロック(16位)

「いいスタートを決めてトゥルーリ(ロータス)をターン1でかわしてすべてがうまくいっていたんだけど、その後に抜き返されるまでポジションを守っておくことしかできなかったよ。マシンはうまく機能したし、タイヤをケアすることができていた。だから、2ストップ戦略を実行できたんだ。僕のエンジニアは最高の仕事をしてトラフィックを回避してくれたし、僕にとっては真っ当なレースになった」

「ピットクルーたちが素晴らしい仕事をしてくれたからスムーズなストップになり、トゥルーリの前に出ることができた。ピットストップ以外のパフォーマンス面では改善が必要だけど、すべてがうまくいっているから中国GP後のヨーロッパラウンドに投入する開発パッケージを楽しみにしているよ」


ジェローム・ダンブロジオ(リタイア)

「今週末にはかなり満足しているんだ。残り15周というところでリタイアしたという事実は覚えておきたくないことだけど、僕の目標はメルボルンの土曜日および日曜日よりも改善するというものだったからね。土曜日は間違いなく大きく改善できたし、レースも同様だ。いいペースを刻めたけど、特に第2スティントと第3スティントはそうだった。だから、このことには満足していると言えるね。でも、まだシーズンは序盤だし、作業と改善を継続しなきゃいけない。適切な方向に前進できているのはいいことさ」

ジョン・ブース(チーム代表)

「2台を完走させられなかったことについてはもちろん落胆しているが、全体的にはレースで力強いチームのパフォーマンスを発揮できたのだから満足できる。両ドライバー共にいいドライブを見せ、ペースの面でも優れていた。しかし、われわれにとって機能したのはタイヤのデグラデーションをコントロールすることだ。週末の始まりに確認できた事柄により、それぞれのマシンが2ストップ作戦を敢行できるとわかった。ピットクルーたちは今日、難しい挑戦に立ち向かってくれた。予定より遅れてのピットストップ作業や短い時間での成功などについて、彼らはセパンの体力的に厳しいコンディションの中でやってくれたのだ。最終的にジェロームは縁石に激しくぶつかったことでパワースイッチがオフとなってしまい、リタイアに終わった。それでも、彼は2戦目で素晴らしい仕事を行ったことについて満足していることだろう」


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