昨晩日本時間夜9時から行われた、今季第13戦のベルギーGP
ポディウムのメンバーについては昨晩のアップの通りです。今朝はそのレース概要など、毎度おなじみのESPN F1 サイトから記事を拝借して、こちらの方でアップしてみます。
とにかくスタートから荒れ模様が感じられたレースでした。
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29日(日)日本時間21時(現地時間14時)から2010年F1世界選手権第13戦ベルギーGP決勝レースが、スパ・フランコルシャン・サーキット(全長7.004km)で行われた。レース周回数は44周、レース距離は308.052kmとなっている。
天候変化に見舞われた公式予選でポールポジションを手にしたのは、ドライバーズ選手権首位でベルギーGPに挑んだマーク・ウェバー(レッドブル)。2番手にルイス・ハミルトン(マクラーレン)、3番手にロバート・クビサ(ルノー)が続いた。小林可夢偉(BMWザウバー)は濡れた路面でスピンを喫し、予選19番手。山本左近(HRT)はQ1で一時13番手タイムを刻んだものの、その後ポジションを落とした。それでも21番手という今シーズン予選最高成績を残している。
今回のレースでは予選後のグリッド変更が相次いだ。予選11番手のミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)はハンガリーGPにおける危険行為によって10グリッド降格処分となり、チームメイトのニコ・ロズベルグは予定外のギアボックス交換により5グリッド降格(21番グリッド)。さらに予選中の他車妨害によってセバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)が3グリッド降格(16番グリッド)、ティモ・グロック(ヴァージン)が5グリッド降格(20番グリッド)。また、ペドロ・デ・ラ・ロサ(BMWザウバー)が予定外のエンジン交換を実施し、22番グリッドからのスタートとなっている。これにより可夢偉が17番グリッド、左近が19番グリッドからのスタートとなった。
レーススタート時のコンディションは気温16℃、路面温度19℃。今週末のベルギーGPにブリヂストンはソフトコンパウンド(オプション/ソフトタイヤ)とハードコンパウンド(プライム/ハードタイヤ)という2種類のタイヤを投入した。
各車ドライタイヤを履いてダミーグリッドを離れてフォーメーションラップを行い、グリッドについてレーススタート! ポールのウェバーがスタートをミスして7番手まで落ち、ハミルトンがターン1を先頭で通過した。フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が8番手にポジションを上げ、可夢偉が14番手、左近が15番手にポジションを上げた。
オープニングラップで雨が落ち始め、特にセクター3が難しい状況になった。多くのマシンが最終コーナーのバスストップシケインでオーバーランし、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)がアロンソに追突! 両者ウイングなどを壊し、アロンソは緊急ピットインを余儀なくされた。タイトル争いに残るためには好結果が必要なアロンソにとっては厳しい序盤の展開となった。一方、F1通算300戦目を迎えているバリチェロは残念ながらコース脇でマシンを止めることになった。
レースは3周目にセーフティカーが導入された。可夢偉やハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)などがピットインを選択したが、上位勢はステイアウトを決断。レースは4周目にリスタートされ、ハミルトンとバトンの1-2は変わらず。しかしベッテルがターン1でクビサを攻略して3番手に浮上した。またウェバーは5番手までポジションを上げた。
11周目にペトロフがロズベルグをケメルストレートエンドでパスしたが、11番手に落ちたロズベルグにチームメイトのシューマッハが襲いかかった。シューマッハが前に出たが、その際にロズベルグの左フロントウイング翼端板を踏んでいる。そのロズベルグの0.7秒後方まで可夢偉が追いつく状況だ。可夢偉は14周目に最終コーナーでロズベルグのインに飛び込んだが、オーバーラン。再びロズベルグの後ろとなった。
レースは16周目。この時点のオーダーは先頭ハミルトン、2番手バトン、3番手ベッテル、4番手クビサ、5番手ウェバー、6番手フェリペ・マッサ(フェラーリ)、7番手エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、8番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ)、9番手ペトロフ、10番手シューマッハ。すでにハミルトンとバトンのギャップは10秒に広がっており、ハミルトンの独走状態だ。
16周目の最終コーナーでベッテルがバトンに仕掛けた! しかしベッテルはブレーキングでリアタイヤをロックさせてマシンのコントロールを乱し、バトンの左サイドポンツーンにノーズをヒット! バトンはラジエーターを壊してマシンを降り、ベッテルはノーズを破損して緊急ピットイン。ベッテルにはその後、ドライブスルーペナルティが課された。これでクビサが2番手、ウェバーが3番手に難なく浮上した。これに伴い、可夢偉が8番手に浮上している。
23周目の終わりに2番手クビサと3番手マッサがピットストップを実施。その前にピット作業を終えていたウェバーがマッサを攻略して3番手に浮上した。またスーティルもピットに入って可夢偉の後ろとなる8番手でコースに戻ったが、コース上で可夢偉、ロズベルグ、シューマッハを次々とオーバーテイクし、再び5番手の座をつかんだ。
26周目の最終コーナーでベッテルがビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)に仕掛けたがベッテルの左リアタイヤとリウッツィのフロントウイングが接触。リウッツィはそのままピットに向かったが、ベッテルの左リアタイヤはパンクチャーに見舞われ、次の1周をゆっくり走ってピットインする羽目になった。
34周目には雲行きがあやしくなり、グロックが大雨用のウエットタイヤにチェンジ。その数分後に雨が落ち始め、多くのドライバーがピットイン。しかしスリックタイヤで走っていた先頭ハミルトンがコースオフ、あわやタイヤバリアに接触という状況になった。しかし、なんとかハミルトンは1周を走ってピットに入ってタイヤを交換。クビサもピットに入ったが、きちんと停止できずタイムロス、その間にウェバーが2番手に浮上した。
38周目にはアロンソがセクター2でスピンしてサスペンションを壊し、コース上でストップ。これで39周目からこの日2回目となるセーフティカーが導入された。この時点の順位は先頭ハミルトン、2番手ウェバー、3番手クビサ、4番手マッサ、5番手スーティル、6番手シューマッハ、7番手可夢偉、8番手ロズベルグ、9番手ペトロフ、10番手アルグエルスアリ。
レースは41周目からリスタート! ロズベルグが可夢偉とシューマッハをかわして6番手に浮上したが、上位勢はポジションを守った。
そのままミスなくまとめたハミルトンがトップでチェッカーフラッグを受けた! ハミルトンは今シーズン3勝目をマークし、ドライバーズ選手権首位に躍り出た。2位にウェバー、3位にクビサが入り、以下マッサ、スーティル、ロズベルグ、シューマッハ、可夢偉、ペトロフ、アルグエルスアリまでが入賞。リウッツィ、デ・ラ・ロサ、ブエミ、ヒュルケンベルグ、ベッテル、ヘイキ・コバライネン(ロータス)、ルーカス・ディ・グラッシ(ヴァージン)、グロック、ヤルノ・トゥルーリ(ロータス)、左近までが完走だ。
ファステストラップをマークしたのは優勝したハミルトン。32周目に1分49秒069を刻んでいる。
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コレとは別に・・・ベッテルがバトンに突っ込んだ一件については、別途このようなコメントが出ているようです。
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リタイアに追い込まれたベルギーGPのクラッシュについて、ジェンソン・バトンは"大打撃"だと認め、"彼(セバスチャン・ベッテル)が何をしようとしたのか分からない"と憤った。自身のレースも波乱含みとなったベッテルは、接触について"申し訳ない"と語った。
16周目、2番手争いを繰り広げていたバトンとベッテルだったが、判断ミスを犯したベッテルがコントロールを失い、マクラーレンの側面に衝突。ベッテルは走行を続けたものの、バトンのダメージは甚大で、その場でレースを終えることになった。
「何が起こったのか分からない」と明らかに不機嫌な様子のバトンはリポーターたちに語った。「ただサイドポッドに大きな衝撃を感じた。ラジエーターに穴が開いたみたいで、完全にドライブを失った。おかしなインシデントだったよ。彼が何をしようとしていたのか分からない。とにかく大打撃だ――本当にね。すごく痛い」
「とてもいい感じだったんだ。スタートも良く、ウエットコンディションでいい戦いをしていた。ほかの人たちよりもグリップがあった。フロントウイングにダメージを負っていたので、ウイングのアングルを最大にしなければならず、リアがちょっと落ち着かなかったけど、それでもフロントは足りないくらいだった」
「彼らを抑えるのは大変だったけど、われながらよくやっていたと思う。フロントウイングはピットストップで交換するつもりだった」
この衝突でレーススチュワードからドライブスルーペナルティを言い渡されたベッテルは事故について謝罪した。「彼のレースも、自分のレースも台無しにするつもりはなかった」と弁明。「何度か接近して僕の方が速かったんだけど、十分じゃなかった」
「外からアウトブレーキしようとしたんだ。インからアウトへ進路変更した時に、バンプ上のブレーキングでマシンを失ってしまい、コントロールが利かなくなり、彼にクラッシュしてしまった。残念だよ」
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ベッテルの方に焦りがあったようにも見えましたが、他のサーキットとは違い、昨日のレッドブルであれば山下りの区間で十分すぎるほどの追い抜きチャンスがあっただけに・・・双方にとって大きいダメージを負ったレースになったと思います。