2010年度夏期スクーリング第Ⅱ期 総括その2(経済原論) | 慶應義塾大学 通信日記 (64期生)

慶應義塾大学 通信日記 (64期生)

2016年春、慶應義塾大学経済学部通信課程を卒業しました。2010年春の入学から卒業までの過程を綴っています。
PMPの合格体験記も載せています。

■経済原論■
担当 西先生
時間 3・4時限 (13時20分~16時50分)

講義の内容
ミクロ
1)消費者行動の特性
 予算線と効用関数をつかって効用最大点の導出と、
 それをつかって財の性質の違いを説明し、需要曲線という流れ

2)生産者行動の理論
 平均費用、平均可変費用、限界費用などの費用関数、
 利潤最大化の導出、供給曲線という流れ

3)市場と資源配分
 需要曲線と供給曲線の均衡、パレート最適、市場の失敗について
 ※パレート最適の問題:ひとつのケーキを二人で分けるとき、
                どのように配分すればパレート最適となるか?


マクロ
1)経済の全体像
 三面等価、国内総生産、国民総生産、国民純生産の違いなど。

2)財市場の分析とIS曲線
 Y=C(Y-T)+I(r)+Gを使い、IS曲線の導出及び性質を説明

3)貨幣市場の分析とLM曲線
 ハイパワードマネー、貨幣乗数を説明し、LM曲線の導出へ

4)閉鎖経済の短期均衡 
 IS-LMモデルを使い、短期均衡、財政・金融政策の効果について説明
 あとクラウディングアウトやポリシーミックスなど

テスト
 持ちこみ可(多分PCや携帯など通信機能のある機器以外は特に制限なし)
 時間は60分 
 貨幣量の変化や価格の変化がどのような結果を導くかなど
 需給関数やIS-LMモデルの理解度を問う問題を中心に25問程度     

感想
 その気になればいくらでも難しく説明できる経済原論を
 とにかくシンプルに分かりやすく教えるということに
 フォーカスし、それを実践されていました。

 微分をちゃっちゃと使った方が説明が簡単だと
 思われる個所でも、そのような数学は一切使わずに論理的に
 ひとつひとつ、そして重要なところは繰り返し説明してくれて、 
 内容の濃さという点では少し物足りなさはあるかもしれないのですが、
 IS-LMモデルのエッセンスを理解する上では十分でしょう。
 少なくともこのあと、ひとりでテキストを読んでも、理解度が
 まるで違うと思います。
 
 個人的には、とても満足いくものでした。

 あと西先生はとてもおしゃれさんでしたね。
 口調も歯切れよく、理解すべきポイントが明確でした。