ここ数日、30度を超える日が続くが、
こんな事件が起きてしまった。
「なだ万」で食中毒=高級料亭、客10人から赤痢菌-福岡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080726-00000004-jij-soci
この事故?のポイントは35人のグループで食事をしているという点だ。
なだ万へは行った事がないのでここからは全て一般論だが、
旅館の宴会和食ビジネスに関わった経験から、少し思ったことを。
概して、味に真面目なお店は、
自分たちで手を掛けたがる。
しょうゆ1つでも、ベースから自分の店のオリジナルを作る。
(逆に見ると、宴会をやる店では業者向け出来合いを使う所も少なくない。)
この事自体は良いのだが、
出来合いと違って、保存料は当然使わないのでモチは悪い。
しかも、和食の製作工程は分業制になっている。
手のかかる和食、
各板さんは一度に35人もの料理を作れる訳もないので
35人もの宴会になると
多く料理は、いきおい作り置きになってしまう。
この事件の場合、
お昼の会食なら前日の夜か当日の朝、
夜なら、当日のお昼前後あたりと思われる。
Yahooの一部コメントでは、
赤痢だから輸入食材だろうとかいう指摘があったが、
食材の良し悪しはともかく
恐らく、下処理が不十分だったのかもしれない。
ただ、擁護するわけではないが、輸入食材だから悪い訳ではない。
(当然、こういうリスクもあるが)
ユニクロではないが、
品質管理をきちんと出きれば、輸入モノでも遜色はないと思う。
うなぎ偽装で、
一部中国産は国産並みかあるいはそれを超えているという意見は
少数だがあった。
要は産地の問題ではなく、
品質管理のノウハウと実行力、そしてブランドを確立出来る流通力があるか
の問題になっていくと思う。
そして、輸入食材を使う安さ以外の理由に、
量が確保出来ないからという事も多い。
そもそも食糧自給率を50%切っていて、
近隣諸国と、為替による大きい物価格差がある限り、
輸入食材なしでやっていくのはほぼ不可能だと思う。
むしろ、手のかかる和食を
宴会で大規模に提供するというビジネスモデル自体のほうが
制度疲労というか、そろそろ問題視されるべきかなとは思う。
既に、宴会主体で和食を提供するビジネスモデルで成り立ってた
旅館は、相当数が淘汰されている。
皆さんも経験ありませんでした?
料金の割りにおいしくないかも・・あれ~?って。
本来、少人数のお客相手だから成立するビジネスを
大規模にすることで、成功するのは結構なことだけど
その歪は現場が支えていることが多い。
ありていに言えば、
若い安月給の板さんの頑張りで持っている可能性が高いと。
でも、世の中変わって、若い人も減って
そういう修行が当たり前みたいな事が難しくなっている。
そこをマネジメントで、何とか解決すべき時期だし、
それが出来なければ・・
というのも、保存料と化調の入った出来合いを使ったほうが
食中毒リスクが低くて、安定的に仕入れて、しかも人件費も抑えて
儲かるという矛盾が常に付きまとうから。
繊細な味が分かる客なんて、そうたくさんいるわけでなし。
残念だけど正直言って、
高級和食を提供するのは企業として成立する商売ではなく
”粋”とか、”意地”を持って個人商店規模でやるものになってしまっている
と個人的には思う。
そして、
利用する側もそろそろ、そういう事情をもっと知るべき時期かな
という気がする。
注:上記は、なだ万さんへのコメントではありません。
大規模に和食を提供するお店を取り巻く環境についての感想です。