今に始まったことではないかもしれないが、
ここ数年、温泉やスパがブームである。
このブームの背景が面白くて
90年代に、温泉ボーリングの掘削技術が発展、
画期的にコストが安くなったことなどから、
ボーリング業者が営業かけまくったのがブレイクの背景だった。
温泉というのは、基本的に火山の近くにあるわけなのだが、
火山が近くになくても、堆積層だったかな?があれば
水が溜まってる層があって、地中深くになれば温度も上がるので
それなりに、「温泉の条件を満たすもの」は出るのである。
※ボーリングする際の事前調査で、地層を調べて判断するみたいで、
要は石油とかの採掘と同じです。
昔、ノビー(わかるかな?)の本に書いてあった、
優秀な技術者なら、空から見ただけでわかるってノリですかね。
で、都内とか意外に温泉は出やすくて、
1,000Mも掘れば温泉は出てくるそうだ。
問題はそれなりに費用がかかるので、
それを回収できるかどうかが課題であった。
ところが、初期の段階で温泉掘削に飛びついた業者は
かなり儲かったのである。
これは、
1 都市近郊に温泉の条件を満たす温浴施設が多くなかったこと
2 景気が下向き、かつ高齢化が進む世の中で
手軽で安価なエンターテイメントとして人気が出たこと
が主な理由だろう。
とりわけ、日帰り温泉というのは画期的であった。
それまで温泉というと、
どっかの旅館に泊まる
=1泊2日かかって、料金もTotalで1人2万くらいはかかるもの
から、
午後から日帰りでいけて費用も5千円もあれば十分
と経費が今までの4分の1以下、
時間も5分の1になれば、
お財布が寂しくて、休みも取れない。出かける気力も湧かない
といった世相にあって
映画並みにお手軽なサービスが出現すればヒットしますね。
これを一昔前のコンサル風に言うと、
「温泉」という商品のデコンストラクションとか、アンバンドリング
と言ったところか。
旧来の温泉という商品は、
温泉+遠くに出かける+宿泊+2食
の、パッケージだったのが
「近くにある温泉」という単品商品に変わったのである。
これを裏返して、温浴業者の側から見ると、また別の面が見える。
すなわち、
今まで、温泉がない風呂屋=銭湯だと規制で客単価が低いが、
温泉という付加価値を付ければ、
風呂=義務ではなく、エンターテイメントで来るから
単価は2倍以上取れるし、客も沢山きてウマ~なのだ。
この「お客が沢山来る」というのは、
温浴業者からみた場合、他の事業と比較して非常に重要なポイントである。
というのはこの事業、
固定費がほとんどで変動費は大して掛からないから、
損益分岐点を越えると、冗談抜きにボーズ丸儲け状態になるのだ。
そんなわけで、儲かる温浴業者が続出したので
業界内で、俄然「温泉」が注目された。
なおかつ日本人の特性から、微妙に改良したサービスが増えたことが、
今のブームにつながっている。
すなわち、建設業者は
付加価値を乗せたほうが儲けが膨らむので、
「売上単価向上のためには投資予算を少し増やして、
装飾を増やして、付加価値をもっと乗せましょう。」とか
業界コンサルも
「お客さんの滞在時間も長くなるから
付加サービスもつけましょう。SPAなんか今いいですよ。」
なんて、ことになり、
現在の日帰り温泉施設の原型がいっちょ出来上がりとなった。
ただ、余りに増えすぎてこんな事も起きているようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/kankyo/20070307ft02.htm
実際、火山近くの温泉と違って
沖積層の下から湧くお湯(水)を温泉というのはどうかとは思うけど、
国がそういう「定義」を行っている以上、仕方ないかな。
実際、今更変更は出来ないだろう。
そんな事したら、
死活問題にかかわる業者もいて、
業界が大騒ぎになってしまう。
ただ、一消費者としては
一時期問題になった温泉偽装もそうだが、
定義自体もどうかな?と思われるこの頃である。
Wiki 温泉(温泉の定義あり)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A9%E6%B3%89#.E6.B8.A9.E6.B3.89.E3.81.AE.E5.AE.9A.E7.BE.A9