竜の騎士
コルネーリア・フンケの『竜の騎士』を読みました!
インクハートシリーズは読んでいたのですが、『竜の騎士』は読んだことがなかったので、初めて手に取りました。
すばらしい本でした!
王道の冒険ファンタジーですね。
伝説の生き物がたくさん出てくるところも良いですし、そもそもドラゴンが主人公なのは最高だし、また友情や勇気が描かれていてとても良かったです。
ドラゴンのルングが<空の果て>を探しに行くので、ルングが主人公と思いきや、あとで仲間になる人間のベンも主人公なのだとわかります。
ベンが登場したとき、私の中ではベンを一目で好きになったという言葉がぴったりあてはまります。実際には見てないので、おかしな話ですが、なんとなく、好感を持てるなと思ったのです。ルングとシェヴァーフェルフェルの目線でです。
ルングが「一緒に来たいんじゃない?」とベンに聞いた時は、胸の中で希望が膨らみました。
一緒に行けることになったときのベンの嬉しさの描写がとても素敵で、こちらまで嬉しくなりました。
教授が良い人で、妖精を知る人で、とても嬉しかったです。
それから、なんといっても、飛び脚!
最初はやはり好きではありませんでした。
でも、飛び脚の心の変化があり、ベンを慕う心に胸を打たれました。
竜の騎士では、友情も描かれます。
ベンは、シェヴァーフェルフェルに「友達だ」と言ってもらいますし、
飛び脚に「友達」と言います。
それは命を助けられたからであったり、優しく対等に扱ってくれたからだったり、種族は関係ないのだとわかります。
彼らの友情はとても素敵です。
著者は、登場人物たちをとても魅力的に描きます。
そこがすごく好きです✨
また、風景の描写が美しく、特に<空の果て>の<月の目>という湖の描写はとても良かったです。
美しい表現で、風景が目に浮かびました。
終わりもハッピーエンドで、ベンには家族がてきたし、またルングたちに会えることがわかり、嬉しかったです。
(飛び脚がベンに新しい家族ができるとき、泣いていたのがとても心に響きました。連れて行ってもらえて良かった!! 飛び脚は特に素直で、感情もたくさん現れる登場人物なので、特に好きになりました)
家の本棚には、必ず置いておきたい1冊でした