翔side
「なんだよ…。」
「潤くんに伝言なんですけど。」
「俺が伝える。」
「くくっ!そんなに警戒しないで下さい。
ただの業務連絡ですよ。
明日のオレと潤くんのロケ、朝イチになったんです。
マネージャーが潤くんに連絡したけど、出ないって。
だから、翔さんに連絡したんですけど…
お取り込み中でした?」
コイツは俺の気持ちも潤の気持ちも知っている。
気持ちを伝えることはわかっているはずだ。
そして…その後、どうなるかも見当がつかないわけじゃなかっただろう。
ぜってー、わざとだ。
「そんなん、メールでいいだろうよ。」
「いや、朝早いからね。
急がないと、取り返しがつかなくなったら困るでしょう。
潤くんが動けないなんてなったら…ね。」
全てを見透かされてる…。
やっぱりコイツは侮れない存在だ。
元に戻れてよかった。
じゃないと、それこそ潤を完全に奪われていた事だろう。
クイクイっと、俺の服の裾を引っ張る潤。
自分を指さして、俺?ってキョトン顔。
か、かわいい♡
「聞いてます!?翔さん!」
ハッ!
やべ、潤に見蕩れてたわ。
「わかったよ!伝えるから。」
「代わってくれないんですか?」
「必要ない!
大体なんだよ、お前らのロケ多くないか?
俺と潤なんて前回いつあったか…。」
「しょうがないですよね。
需要があるからじゃないんですか?」
「納得いかねぇ…。」
「とにかく今日は大人しくお帰りくださいね。
潤くんの為ですよ。」
ぐ…、それを言われると…。
「わかったよ。」
「じゃ、代わって。」
「…………わかったよ。
潤、ニノから。」
仕方なく俺のスマホを潤に渡す。
不思議そうな顔をしたけど、
「もしもし?あ、ニノ?うん、うん…。」
と、一通り会話をすると、「わかった、明日ね。」と電話を切った。
「ありがと、しょおくん。」
携帯を差し出す手を掴み、もう一度、潤を抱きしめる。
胸いっぱいに潤の香りを吸い込んで、柔らかい身体を抱きしめて…、
よし!
「今日は帰る。」
「えっ…?」
「明日、朝早いんだろ。
お前は朝弱いんだから、早く休め。」
名残惜しいけどさ、
やっぱり潤を大事にしたいから、無理させたくない。
真面目な潤だから、仕事を疎かにはしないだろう。
そうすると、負担が大きくなり体調を崩す。
そして自分を責める。
そんな思いさせたくないし。
「じゃ、また…。」
頭をポンポンてして、潤に背を向けた。
「しょおくん!!」
潤の声に振り返る。
「んっ…、」
突然、潤からのキス。
チュッてかわいいキス。
「夢、じゃないよね。
しょおくん、
これからはずっと、そばにいて…。」
真っ直ぐな目で、そんなこと言うからさ…
すぐまたキスしたくなるんだ。
