翔side
潤の甘い香りに誘われるがままに貪っていく。
キスも、その先も、俺だけの知る潤を。
二人だけの空間に邪魔なバイブ音。
無機質な音が微かに響く。
こんな時に…、くそっ!誰だよ!
でも気づかないフリ。
ここまできて止めれるわけない。
ピクリとその音に反応する潤の首を無意識に吸い上げた。
「あっ…」
「潤、俺だけを見て。」
首筋に舌を這わせながら、意識をこちらに向かわせる。
「ん…、あっ、で、も…」
しばらくしてその音は消えた。
「切れちゃった…。」
「どうでもいい…。
早く、潤が欲しい…。」
キスだけじゃ足りない。
もう、足りないんだ。
「いいよね?潤。」
潤んだ瞳に問いかけると、一瞬ゆらっと揺れたけど…
コクンと、小さく頷いた。
好きだ。
再び顔を近づけ…
ブブブっ…ブブブっ…ブブブっ…
さっきとは振動の違うバイブ音。
俺のだ…。
唇まで1センチの距離で見つめ合う。
お互い固まったまま。
「翔くん、出た方が…。」
「いや、いい…。」
「さっきは俺の…。
なんかあったんじゃ…、ね、出た方がいいよ。」
ハァっと溜息をつき、携帯を取り出す。
表示を見て、ガックリした。
コイツは!
いつもいつも邪魔ばかり!
「はい、もしもし!」
思いっきり不機嫌に出てやる。
「すみませんね、お邪魔でした?
取り急ぎ、潤くんに伝言が…。」
電話の向こうの意地の悪い顔が見て取れるようだ。
