店を出てから、クリプトン駐車場までの道、
今日は泣きながら帰った。

本当に辛いと泣けない、とか言う人もいるらしいが、

物心がついた幼少期から成人するまで、壮絶な経験が多かったせいで、
外部から心を刺激、身の危険を感じる時、無意識に泣けてしまう。
意識して汗がかけないのと同じで、自分の涙は
体温調整の汗と同じ。

クリストフは、ついにウザいを通り越した。
性格悪い選手権、チャンピオンです。

明日、朝一で学校まで行けたら…と思う。


今日は午後13時から、カットが三連発、その後はカラーのお仕上げ。

13時〜一発目のお客さんはクリストフの常連さん、ショートヘアの方。

予約をみた段階から、うまくいかないだろうと、予想が出来た。
クリストフの客は、「クリストフがわかってるから聞いて」と言い、
出しゃばりで仕切りたがりのクリストフも、責任感を持って伝えに来るのだけど、
説明が本当にめちゃめちゃ悪すぎて、
彼の説明通り切ると、全く違うヘアスタイルが出来上がり、結果、クリストフが出しゃばって切りなおす…ということが、ここ3回続いた。

先日は、6ミリの刈り上げと、自分で言っておきながら、結果、出しゃばりヒーローになって、取り出したバリカンは2ミリ。

基本、誰かのお客さんをさせてもらうとき、
美容師同士、こうしてああして?と話せば、お客さんも安心するし、たいていわかる。
そんな、難しい事じゃないのに、
対クリストフとはそれが叶わない。
てか、あんたの客なんだから、写真でこういうのだよ?とか言いなさいよ!と、私は思わずにはいられない。

幸い、私は切りすぎるということが稀で、
施術の途中、パット見でもっと切っていいというのは一目瞭然なのだから、
開始10分でそれを言えば、後々そうならないシンプルな事じゃない??
カットは、一分で終わることじゃないのだから…

一発目のそこで時間が25分オーバーしてしまい、

2人目、3人目が時間が押してしまった。
時間が押しても、適当に仕上げるという事が出来ないので、さらに少しずつ時間が押し、
クリストフがシャンプーやカラーを手伝ってくれた。

普段、私の方がクリストフを手伝うことばかり。休憩に入っているのに、呼ばれれば降りていき、
手伝って欲しいだろうから…と休憩をとらずに近くで待機していたり、まともな休憩をとれない2か月だった。

私達は、チーム
というのが口癖なのだから、そういう時があるのも当然だし、

そもそも、私の契約は見習いなのだから、
私がヘマをしたら雇用主がカバーする流れが特別とは、私や夫は考えない。

だが、クリストフは違うようだ。

夫からは、お前は気にし過ぎ、優しすぎと言われたのだけど、仕事終わり、露骨に苛立ちを露わにするクリストフに、「Ca va??」と声をかけたせいで話が始まった。

今日は初めて、就業時間が1時間前倒しの17時30分で終われた日。

開口一番、
「Aya、本当だったらこの時間に(店を退社)出られていないよ」

ん?なんだなんだ?

ク∶俺の時間をAyaにはあげられない。
もう少し、仕事をちゃんとしてくれ!
午後のお客さん、俺が全部やった。
それに、電話対応、掃除、カットまで全部してるじゃないか!

ん????

私:え?私が働いてないってこと??
(13時〜矢継ぎ早に17時まで仕事をして、一息付く間もなく、17時から30分は片付けと掃除をした)


ク:電話対応も掃除もしてないじゃないか?


え?掃除したし、ずっと、ずっっっと掃除ばっかしてるよね??ほぼ、お客さんを1日通してやって、その合間に掃除。
今朝も、シャンプー棚の下にひいてあるタオル替えてくれたねってお前、言ってたじゃんね。そこも全部、タオル交換と同時に、漂白かけて拭き掃除したけど…


え???


私:掃除してる。
それに、私はちゃんと働いてるから売上が出てるんじゃないの?

ク:いつも手伝ってくれてるけど、俺の時間をとるな…

私:私はちゃんと働いてるし、ここでは自分のリズムで働くことが出来ないから、これ以上何かってのは、もう無理です。出来ません。


色々話は続き、
まとめると、契約は見習いだけど、働きとしては一般のフランス人美容師と同じだけやれよ!お前は俺を手伝う為にいるのに、俺がお前を手伝ってどうする!
足手まといだわ!と言いたいんだろう。

もう、クビにしてもらって構わない。
クリストフが独立してから半年間、誰も雇えないのは彼の性格のせいなんだろうな。

自分の事は棚に上げて、人の事を指摘する

嫌われ者の典型。

明日、道路が渋滞してなかったら、学校まで行って、事情を説明しようと思う。