ちょこっと和歌のお告げ。

今日の歌は「菊の露」。

 

完全解説付き 歌占カード 猫づくし ©2016 Tae Hirano / Takuto Endo Published by YAKAN-HIKO,INC.

 

 

 行く末を

思ふも楽し

  菊の露

幾千代かけて

 世々を経ぬらん

 

 

行く先を思うのは

なんと楽しいことだろう。

 

不老長寿の妙薬という

菊の露を呑み、

 

幾千年もを股に掛けて

世界を味わっていこうじゃないか。

 

 

あなたの目は

未来に向いている。

 

それはとても明るい未来である。

 

未来のために

今を犠牲にするのは

つまらないことだが、

 

今を楽しみながらも、

末永く健康でいられる体を

保つことがあなたには必要だ。

 

今日、なにか「体にいい」

と思うことをひとつ、やってみよう。

 

長い人生を愉しむというのは、

年をとってしょぼくれることじゃない。

 

最期まで活き活きと生ききることだ。

 

 

「菊の露」が

不老長寿の薬として

登場するのは、

 

中国から伝わる

『菊慈童』(きくじどう)

とう伝説。

 

能の演目としても知られ、

『枕慈童』と呼ばれたりもする。

 

 

周の時代。

天子・穆王には、

寵愛する一人の童子がいた。

(BL的な感じね!)

 

童子の名は慈童。

彼はあるとき間違って、

王の枕をまたいでしまう。

これは死刑に値する大変な罪だった。

 

 

天子といえども

法を曲げることはできない。

 

慈童を溺愛する王は、

せめて罪をひとつ下げて、

慈童を流罪とすることにした。

 

王から形見に渡された

枕を抱きしめた慈童は、

遥か深山幽谷へと流されていった。

 

 

Photo by Jason Sung on Unsplash

 

それから七百年の時が流れる。

魏の時代、文帝の頃のこと。

 

麗縣山の麓から、不思議な水が

湧き出るという噂が流れた。

 

帝は勅命を出し、

その水上を調べさせることにした。

 

 

勅使がたどり着いたのは

菊の花の咲き乱れる仙境であった。

 

そこにひっそりと建つ一軒の庵には、

泣き濡れた慈童の若きままの姿があった。

 

王の形見の枕に添えられていた法華経の経文。

それを菊の葉に書き付けてみたところ、

そこから滴る露が不老長寿の霊薬となったらしい。

 

 

いつのまにか七百年の時が

過ぎていたことに気づいた慈童は、

 

法華経の功徳と、

その経文を添えてくれた王に感謝し、

若きままの姿で美しく舞うのであった。

 

(参考:菊慈童 | 銕仙会 能楽事典

 

 

さて、菊の露といえばやっぱりこれ。

沖縄は宮古島の泡盛「菊之露」。

 

 

 

菊之露酒造の初代杜氏は

沖縄で最長老といわれ、

81歳まで現役を務めたそうですよ。

(参考:菊之露について|琉球泡盛 菊之露酒造

 

まさに不老長寿の妙薬ですな。

 

みあんご!

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