2023年8月23日(水)
猫の気管腺癌・肺がんの緩和治療の一環で、「トセラニブ(パラディア錠)」をかかりつけ病院の方でご手配いただいたので、昨日から投与を開始しました。
「トセラニブ(パラディア錠)」
抗がん剤です。元々は犬のがんの際に使用されるそうです。
1錠が10mm・15mm‥とバリエーションがあって、投与量と投与頻度については考えていました。
副作用として胃腸障害や血液中の好中球数の減少による血液毒性が認められることもあるからです。
加えて、腎不全の点滴を続けているので、腎臓への影響も考慮しないといけません。
CT検査と生検をした医療センターでは合併症に気をつけながら2~3日に1回
大阪の病院ではまずは体のPHをアルカリにするまでは5日に1回
かかりつけ病院では2~3日に1回
といったところでご見解をいただけましたが、
投与を始めてからのPHや血液のデータをきちんとモニターしながら判断したいので、
最初の3回目までは5日間隔で進めようかなと考えました。
かかりつけ病院の先生もそれに賛成していただけて、3回目が終わる半月後に一度血液検査をしたいので予約も入れさせていただきます。
1日3回の毎食はメニューを変えてお魚主体のごはんにしてからというものの、食べることがより一層楽しみになってくれたみたいで食欲があるのはとても心強いです。
体重もすこしずつですが増えてきましたが、がんの場合は食べても痩せるということがあるので気を抜かないように体重管理もしっかりと。
朝食はいつもスープにして、そこへ免疫活性のアニミューンとアミノ酸パウダーを混ぜたオリジナルスープを召し上がっていただきます。
錠剤お薬の与え方
気管腺癌・肺がんのぽんきちに与えるお薬(錠剤)は2種類。
疼痛緩和のためのステロイド「プレドニン」と
抗がん剤の「トセラニブ(パラディア錠)」。
抗がん剤の方は素手で扱わない、という注意がありますので使い捨てゴム手袋をしながらにします。素手で触ると薬の成分が皮膚から吸収される恐れがあるためです。
今までの錠剤のお薬の与え方はよくあるセオリー通りで
片方の手で猫の顎関節をしっかりホールドして、
もう片方の手の親指と人差指で錠剤を持ち、中指で下顎を開かせて舌の奥にのせる
という方法を取っていましたが、
ぽんきちは毎日のこの儀式だけが非常に嫌がってそれだけで興奮して息があがってしまいそうなため、別の方法を考えました。
たらーん
すごいね。今こんなのも売ってるんですね‥
粘度が普通のちゅーるの3倍あって、お薬と一緒に与えやすいらしい。
そこで、まずはこの投薬用ちゅーるだけを飼い主の指先にとって舐めさせてあげるのを2~3回繰り返して、
「あ、これは噛まないで味わえるんだな」
ということを学習していただき、
どさくさに紛れて錠剤をちゅーるに被せて一緒になめて飲み込んでいただく作戦。
↑
ステロイドの錠剤をまぶした時の状態です。抗がん剤の場合は手袋をします。
すんなり投与完了。
何この簡単さ!!
ただし、ぽんきちひとりだけ薬用にとちゅーるを舐めていると
他のにゃんずももれなくわらわらとやってくるので、薬のないちゅーるも別の指にのせてあげます。
抗がん剤の「トセラニブ(パラディア錠)」は1錠が10mmのものを1回投与分として半分の5mmに割っていただきました。
ぽんきちの体重から計算すると1錠10mmだとオーバードーズかな‥と思ったので、半分にする必要があったのですが、
そもそもこの薬は割ることを前提としていないのでメーカーも「割らないでください」と注意喚起しているお薬です。
割ったり粉状にしたりするとどうしても抗がん剤成分が空気中に舞う恐れがあり、患者以外に影響をさせてしまうからですね。
なので、割ってパッキングしてもらうというのをかかりつけ病院にお願いしてご用意していただきました。ありがたい‥。
空腹時だと胃への影響もあるでしょうし、吐き気の副作用が出るかも知れないから、
投与は食後にしています。
そして、どちらの薬の投与後も飲み込んだものが食道の内側などでぺたっと貼り付いてしまうとそこだけ炎症してしまう恐れがあるので、ちゅーるをぬるま湯で割ったスープを仕上げに与えています。
* * *
いつもぴとっとありがとうございます。
ネブライザー噴霧吸引でぽんちゃんが使った後のクリアケースをアルコール消毒で拭き掃除した直後にあーにゃんも入室
ちなみにこの後うるるんも同じことをしていましたが、
引き出し式のクリアケースは秘密基地感があって落ち着くのかな?