ミアグレースクリニック新潟 培養室です。

 

「胚培養士教育カリキュラム標準化の胚培養士国家資格化への道筋」について というテーマの講演が印象深かったのでご紹介します。

 

培養士の国家資格化については、以前から議論されているテーマです。

ただ、厚労省の意見の中に、

 

「体外に取り出した検体について、取り扱う者が国家資格保有者でなければいけないという認識はない」

というものがあるそうです。

 

だとすれば、胚培養士の公的資格への道は遠いと感じました、、、

 

胚培養士は看護師や臨床検査技師と比較すると絶対数が少なく、専門学校を設立し、充分な教育課程を経た上で国家試験受験資格を与える、といった従来の医療系国家資格のシステムを取りづらいのも要因かと思います。

 

ただ、一部の大学では胚培養士の育成に特化した修士課程が設けられており、他施設でARTに従事している医師や培養士の講義を受けられるなど、培養士育成に変化が見られてきていることも事実です。また、こういった講義の中にはWeb上で公開講座としても開設されているものもあり、全国誰でも講義を受けられるとのことで、新人培養士の教育の一環として有用ではないかと思われました。

 

実際、多くの胚培養士は就労後、具体的な技術を先輩から指導されて習得していくケースが多いと思います。

手技は毎日の業務を進めながら指導を受けれますが、知識面に関してはまとまった時間をとって教わる事が難しい側面もあります。

卵子学会のテキストが分かりにくい(???)こともあって、Web講座を利用できれば指導の補助になるのではないかとも思いました。

 

こうした教育システムはあまり知られていないようなので、今回の学会をきっかけに様々な施設に情報が広まれば良いなと感じました。

 

皆さんは胚培養士の資格のありかたについてどう思われますでしょうか?