少しずつ緩んできている | 神経芽腫の娘のこと

神経芽腫の娘のこと

2017年12月3歳9ヶ月、小児がん神経芽腫と診断され、再発を繰り返しながらも懸命に生きた証、治療や娘との大切な時間をどう過ごしたか、それからの事、子どもを亡くした母親の気持ちを綴っています。2023年2月14日永眠。アメンバー申請の際は自己紹介メッセージをお願いします


2023年7月14日


今日は娘の5回目の月命日。



5ヶ月前のあの日は、寒くて寒くて、雪が降っていたのに、



いつの間にか、暑い日が続いていて、もう梅雨が明けようとしている。



月日の流れと同じように、



私自身の気持ちも、少しずつ変化しているような気がする。



娘のお葬式のとき。



私は、ほとんど涙を流さなかった。



あの辛くて痛い生活から解放されて娘は楽になったかな。



よくがんばったよ。



と、いう気持ちが強かったし、



娘を送り出す、大事な場所で、



泣き崩れて、場を取り乱すような事もしたくなかったから。



気丈に振る舞い、久しぶりに会う友人に時折笑顔を見せることもできた気がする。



暗いお葬式にしたくなかったから。



と、いう理由もあるけど、



今思えば、バタバタし、事が淡々と進んでいき、



娘が亡くなったことの実感があまり湧いていなく、



悲しむ時間が自分にはなかったのではないかなと思うこともある。



それは今思えば、ですが。



そして、娘が永眠した時、



仲良くしてもらっていたある看護師さんからは、



『今は気が張っていて、



その張り詰めた気持ちが少しずつ緩んでいくと思う。



緩んでいくにつれて寂しさもどんどん増えていくと思う。



それだけ、しおりちゃんのこと愛してたってことだから、



しっかり寂しい思いを感じて、悲しんで、泣いてもいいと思う。



お兄ちゃんのことも心配だけど、



まずは自分のこと大事にしてほしい。』



と、言葉をもらった。



同じ子どもを亡くしたお母さんからは、



『今は気が張っていて、



忙しくてゆっくり悲しむ時間がないと思う。



悲しみは、だんだんゆっくり押し寄せてくると思うから、



泣きたい時に泣く時間は大切だよ。』



と、同じような言葉をもらい、



みんなが口を揃えて言うのは、



今は気が張っているから。と。



そうなのかぁ。。



そして、いつか今よりももっと悲しみが押し寄せてくるんだなぁ。。



と、当時、思っていた。



そんな今。



まさに、みんなから言われていた通り。



先月あたりから、以前に増して、



悲しみを感じる事が多くなったと自分でもわかる。



泣く事が多くなった。



声が聞きたくなるし、会いたくてたまらなくなる。



今頃どこにいるのかなぁ。って。



娘が生きていたこと、



娘が存在していたことが夢だったんじゃないか。



と、思うことも。



そして、こんな事考えても仕方ないのだけど、



何で、娘はこんな病気になって、



助からなかったんだろう。



そこに辿り着いてしまう。



この状況が辛くて、



自分はいつまで耐えれるのだろうか。



いつまで耐え続けないといけないのだろうか。



と思うこともある。



張り詰めていた気持ちが、



少しずつ緩んできている。



というのを、ひしひしと実感している。



娘の写真は見返せるけど、



動画をみるのが今でもできない。



娘を想って泣く時間も大事。



こんな時は思いっきり気が済むまで泣いて、



切り替える。



そして、美味しいものを食べたり、楽しいことをしたり、



自分を大切にする。自分の時間も作る。



これの繰り返し。



日常は勝手に訪れてくるし、



気持ちを誤魔化しながら生きるしかない。



同じようなお母さんはたくさんいる。









緑のかすみ草が可愛くて、



また華やかになった。




お花を選ぶのが好き。




娘の為に選ぶお花は、




むしろ楽しみの一つでもある。





一年前の今日は、何してたかな。



と、時々写真を眺めている。




一年前の今日は、








大好きなもくもくファームに行ってた。