再再再発治療13コース目 | 神経芽腫の娘のこと

神経芽腫の娘のこと

2017年12月3歳9ヶ月、小児がん神経芽腫と診断され、再発を繰り返しながらも懸命に生きた証、治療や娘との大切な時間をどう過ごしたか、それからの事、子どもを亡くした母親の気持ちを綴っています。2023年2月14日永眠。アメンバー申請の際は自己紹介メッセージをお願いします


昨日は、たくさんお祝いのコメントありがとうございました。



娘から勇気をもらっている。というお言葉を頂いて、



娘の影響力に驚きと、心から嬉しく思いました。



きっと、娘も喜んでいるに違いありません。



そして、娘だけではありません。



小児科の病棟には、昔も今も、たくさんの小さな子どもたちが闘っていて、親御さんたちが奮闘しています。



そして、そんな子どもたちは、我慢を強いられ、過酷な入院生活なはずなのに、



不思議と楽しそうに過ごしている子も多いのです。



みんな頑張っています。そんな子どもたちが笑顔になりますように。



と、私も願っています。


【2023年2月13日の出来事】


治療再開の為、病院へ向かいました。



この頃、痛みが復活していて、嫌な感じでした。



痛みは、本当に突然で、容赦ないです。



前回、投薬量を7割に減量をしていたので、白血球も割と立ち上がりが早く、



骨髄抑制もそこまでかからなかったので、28日のインターバルではなく、21日で始めてもらいました。



白血球が立ち上がったので、急いで治療を始めた方がいい。という理由と、



この翌週は、お兄ちゃんのお誕生日だったので、



主治医が、お兄ちゃんのお誕生日と治療を被るのを避けて下さったのです。



優しさです。



イリノテカン、テモダール4日間です。



前回は、1日量も少し減量していましたが、



今回は1日量は元に戻して、トータル8割程の投与量で少し増量しました。



採血結果では、血小板が1万6千。ヘモグロビンが7.4と、両方輸血。



赤血球は、在宅でお願いしていました。



血小板と抗がん剤を同時に流しました。



痛みが出始めていたので、フェントステープも増量し、ロピオンもいれてもらいました。



どうか、また、痛みが落ち着いて、



元気に過ごせる日が訪れますように。



この日の9日後は、お兄ちゃんのお誕生日。



そして、18日後には、娘のお誕生日が待っていました。



どうか、それまで穏やかに過ごせますように。



そんな風に願っていました。



娘は、帰り際、



主治医と、プライマリーさんと、心理士の先生のこの3人を信頼している。心を許している。



と、話していました。



17時半頃ケモと輸血が終わり。



主治医が『帰って輸血がんばってね。



明日待ってるからね。』



と言って、さよならをし、娘が信頼していると話していた事を主治医に伝えると、



とても照れくさそうに、嬉しそうにされていました。



そして、娘は、



『帰りにお買い物とラーメン屋さんに寄って帰りたい。』



と、言いました。



行きたい場所は自宅と逆方向。



帰宅して赤血球の輸血もあるし、何よりも体調が心配でした。



『ケモで疲れていないの??



明日も治療があるから、今日はどっちかにしない?』



と、尋ねましたが、



『行きたいなぁ…買いたい物がある。』



と、残念そうな顔をするので、



『わかった!行こう!』



この時も、今、連れていってあげないと、何かあった時に絶対後悔する。



娘にとって、「今」が大切な時間。



なんでも後回しにしない。とずっとずっと決めて行動してきました。



正直、私も疲れが溜まっていたけど、娘のやりたい事はできるだけ叶えてあげたく、



ショッピングモールへ連れて行き、



娘は、パン屋さんでパンを選び、



お菓子屋さんでお兄ちゃんの好きなお菓子と自分のを選び、



その後に、主治医に渡すチョコレートを選んだのでした。



翌日はバレンタインデー。



買いたかったものはこれだったのか…



いつもみんなの物もちゃんと選ぶ娘。



なんて優しいんだろう。



そして、いつものいちごジュースを飲み、



大好きなラーメンを食べてから、帰宅したのでした。





大好きなジュースと大好きなこのラーメンが、




娘の最期の食事になるなんて。




この時は微塵も思っておらず、




この時、連れていくのを迷ったけど、




今となれば、連れて行ってあげて本当に本当に良かった。




と、心底思います。




連れて行ってあげなかったら、一生、悔やんでいたと思います。




一生懸命、飲んだり食べたりしているこの姿が、




愛おしくてたまりませんでした。




帰宅すると、友人が北陸のお土産を持って来てくれていました。




『可愛い』と、娘はにっこりして、




この日は疲れたのか、すぐ横になっていました。




訪問医が赤血球の輸血を繋いでくれ、




娘の脈を確認し、『体調良さそうですね。』




と言って帰られたのでしたが…