息子に伝える | 神経芽腫の娘のこと

神経芽腫の娘のこと

2017年12月3歳9ヶ月、小児がん神経芽腫と診断され、再発を繰り返しながらも懸命に生きた証、治療や娘との大切な時間をどう過ごしたか、それからの事、子どもを亡くした母親の気持ちを綴っています。2023年2月14日永眠。アメンバー申請の際は自己紹介メッセージをお願いします


【2023年1月19日の出来事】


息子には、そろそろ娘の状態を伝えないと。とずっと気がかりでした。



なかなか息子と二人きりになるタイミングがなく、


話せずにいました。



この日、娘が急に具合が悪くなり、



この緊迫した空気だったので、



流石に息子もいつもと様子がおかしい。と思ったでしょう。



今しかない。と、その日、話す事にしました。



『ずっとずっと頑張ってるけど、病気、治す事が難しくなってきてる。



頑張っても頑張っても、治せない病気ってあって、



助けてあげられないかもしれない。



今もちょっとしんどい状態。



だけど、諦めてないし、〇〇(娘)は、頑張ってるし、また治療頑張るよ。



だけど、いつ、何が起きてもおかしくない状態という事は、覚えておいて。



だから、今まで、ママはあちこち出掛けて、



〇〇(娘)のやりたい事や、行きたいところへ行ってる。



〇〇(娘)ばっかり優先して、付き合わせてごめんね。



だけど、今、このみんなで一緒に過ごせる時間ってすごく貴重で、大切だから。



楽しい時間を過ごしたいから、



一緒に楽しく過ごそう。



大丈夫。ママはずっと〇〇(息子)のそばにいるし、



周りには、お友達もたくさんいるから。



一人じゃないからね。



辛い時は我慢しないで何でも言ってね。』



と、伝えました。



上手く伝わったかわからないし、



はっきりと「治らない」ともこの場でも言えませんでした。



少し濁したので、息子もどこまで理解したかわかりません。



だけど、『嫌だ。』『絶対助かる。治る。』と、泣いていました。



認めたくなくて、受け入れられない気持ちの表れなのか、



純粋に『絶対治る。』と思っているのか。



この日はこれ以上深く話すことはやめておきました。



そして、その後、娘のそばにいき、



娘の名前を呼びながら、手を握ってあげていました。



そして、いつも一人で寝ている息子も、



この日は『一緒に寝たい。』と言い、



久しぶりに3人で川の字で寝ました。



本当になんて残酷な話なんだろう。



だけど、息子の哀しみも一緒に私が背負っていかないといけない。



愛情を、今よりもたくさん注いであげたい。



遺されたきょうだいは、何があっても生きていかなきゃいけない。



息子の心のケアもしっかりしてあげないと。