「身長が高い男はかっこいい」
「最低でも身長〇〇センチないと嫌」
「自分は身長がら低いからモテない」
など、男性の身長に関する意見はネット上に溢れている。
確かに高身長の人はかっこいいし、僕自身身長は165センチで平均から見れば小柄な部類に入る。もっと欲しかったと思うこともたまにある。
しかしながらそれと同時に、「高身長=カッコ良さの絶対条件」というイメージに対しては、以前からいささか疑問を抱いていた。
「ちびの負け惜しみ」と言われればそれまでなのだが、後述する理由を読んだ上でもう一度考えていただきたい。
僕が以前から疑問に思っていたのは
なぜ漫画やアニメの主人公はその作品内で最も高身長キャラとして描かれることがないのか?
ということ。
皆さんもぜひ思い返して欲しい。
僕は、漫画の男性主人公が作中で最も高身長である作品を一つも見たことがない。
つまり、
マンガやアニメの主人公は基本高身長ではない。
漫画やアニメの集合写真風のイラストを見ても、主人公はもちろん真ん中に描かれているが、そのサイドに必ず高身長キャラが押しやられている。
イラストの集合写真は基本「山、谷(主人公)、山」の並びになっている。
例えばワンピースの主人公ルフィも、麦わら一味の中で一番の高身長ではない。
サンジやゾロの方が身長が高い。
斉木楠雄の災難より
その他にも、上記にあるように斉木楠雄の災難、黒子のバスケ、ハイキュー、鬼滅の刃、チェンソーマン、エヴァンゲリオン、呪術廻戦、イナズマイレブン、ドラゴンボールなど日本を代表するアニメを見ても、これらの作品の主人公は全員男性だが、主人公が属するコミュニティの中で高身長なのは主人公以外の男性だ。
もちろん作品にもよるだろうが、作者は基本主人公を最もカッコよく描きたいはずだ。
そのためにわざわざ主人公に最強の必殺技を覚えさせて強敵をぶちのめさせたり、クールキャラを演じさせたらと、なんとかしてカッコよく描こうとしている。
高身長=カッコいいという式が真であるなら、作者は当然主人公を高身長キャラとして描くべきだろう。
なぜなら、それだけでカッコよく描くことができるのだから、「小柄な主人公が頑張る話」というコンセプトでもない限り「主人公をカッコよく描きたい」→「高身長=カッコいい」→「主人公=高身長」との条件をひとまずクリアさせるはずだ。
高身長に描くだけで手軽にカッコよく見せれるなら、もちろんそうするのが最も合理的だろう。
しかしながら、作者は各キャラの体つきを決める時、主人公を絶対にコミュニティ内での最高身長にしない。むしろ平均より少し小さめに描く事もある。
(黒子のバスケや斉木楠雄の災難など)
もちろん顔をブサイクに描く事もないし、作中で屁をこかせてキャラを台無しにすることもない。(ルフィは例外かもしれないが…)
なぜなら、作者にとって主人公にはカッコよくいて欲しいからだ。しかし何故だか、高身長にはしない。
中にはそのような作品もあるのかもしれないが、ほとんどは違う。
従って、「高身長=カッコいい」はもちろん事実だが、「高身長でない≠カッコよくない」という構図もまた真であるということだ。
つまり、カッコよさにおいて、高身長というのは絶対条件ではない。
それは、漫画の作者の思考回路が証明している。
従って、低身長であることを過度に気にしている男性や、高身長に異常にこだわる女性を見ると疑問に思う。
何度も言うか、高身長はかっこいい。
顔がダメでも身長でそれをカバーできると言うのも事実なのだろう。
しかしながら、「高身長でないから自分はモテない」といった認識は多分間違っているし、むしろ「マンガやアニメの主人公は基本高身長ではない」ことは小柄男子にとってはかなり救いになるのではないかと思う。
マンガやアニメの輪の中心にいるのは、いつだって小柄キャラなのだ。