老若男女問わず、アイドルのことが好きな人は多い。

 

男性はAKBや乃木坂46、女性はジャニーズや韓国アイドルなど様々だが、特に女性アイドルのオタクの思考回路に不都合があることが以前から気になっていた。

 

 

女性アイドル関連でよくゴシップになるのが、「誰々の熱愛発覚!!」などというタイトルで、本来恋愛禁止なはずの女性アイドルが男性と密かにお付き合いしているところを文春砲を食らい、世間に露呈して炎上するまでがお決まりの流れだが、ここに2つほどおかしな点がある。

 

 

 

まず1つ目は、根本的問題として少なくとも秋元康氏率いるアイドルグループは恋愛禁止ではない。

 

 

 

もし恋愛禁止にした場合、それは人権問題に発展しかねないため、グループの規約に恋愛禁止といった項目を設けているわけではないとご本人が何かのインタビューでおっしゃっていた。

 

 

 

そもそも、ジャニーズなどの男性アイドルは当たり前のように恋愛しているし、さらに結婚までしている人だってたくさんいるにも関わらず、女性アイドルは恋愛禁止という風潮がおかしい。

 

これぞまさに男尊女卑のなのでは??

なぜこれが社会問題にならないのかと感じるほど不合理である。

 

 

 

 

2つ目に、自分が応援しているアイドルに対してどこまで踏み込んで良いのかという境界線が曖昧になっているファンが多い。

 

 

女性アイドルの熱愛が発覚すると、その人を応援していたファンがSNSなどで

「今までどれだけ貢いできた(グッズや握手会にお金を使ってきた)と思ってるんだ!!裏切り者!!」というような、お金を払って応援してきたことを盾に嫉妬の限りをぶちまけているが、

そもそもアイドルファンは何にお金を払っているのか?



たとえば握手会に行くために、チケットを購入しお金を払った場合、そのお金というのはあくまでも

「アイドルと握手ができるというサービスに対して支払っている」だけであり、そのアイドルのプライベートにまで口出しする権利に対してお金を払っているわけではない。

 

 

 

ここを勘違いし、自分はお金を払って応援しているからそのアイドルのプライベートないし人生に対して口出しができると思い込んでしまっているために、アイドルがプライベートで恋愛していることに対して「恋愛するな!!ファンを裏切るな!!」と言えてしまうのだろう。

 

 

 

何度も言うが、ファンがアイドルに対してお金を払う(握手券を買う、グッズを買う、コンサートチケットを買う、月額メッセージアプリに課金する)のは、あくまでその商品を入手したりサービスを受けるための対価を支払っているだけであり、料金を支払ってそのサービスを受けた時点で契約は終了する。

 

 

 

従って、アイドルのプライベートに口を出せる人というのは例えば、「アイドルのプライベートに口出しする権利」を購入した人だけである(もちろんそんな商品は存在しない)。

 

 

この僕の主張に対して、「自分は何年も前からA子ちゃんのことを応援して、たくさんお金を貢いできたんだ!だから俺はプライベートに口出しする権利がある!」などと言う脳内ハッピー野郎がいるが、何年推し活をしようと、どれくらいお金を使おうと関係ない。あくまでも自分が受けたいと思ったサービスに対してその都度お金を支払っているだけであり、それ以上でもそれ以下でもない。

 

 

 

こういったアイドルファンの奇妙さを別の例で表すと、例えば飛行機に乗った客がお気に入りのCAさんに対して、「こっちは金払ってるんだからお前は誰とも恋愛するな!!今後もCAの仕事にだけ集中して取り組め!!」と言っているのとなんら変わらない。

 

 

上記の例では、当たり前だが客が支払っている料金というのはサービス料であり、これは飛行機に乗っている間は適用されるが飛行機から降りたら(サービスを受け終わったら)契約は終了する。

にも関わらず、まるで自分が料金を支払うことでCAさんのプライベートにまで口を出す権利を持っていると思い込んでいる。

自分がCAさんを養っているかのような感覚になっているのだろう。

 

 

もしこんなキモいことを言う奴が現れニュースにでもなった場合、アイドルファンでも流石にこの客のキモさは理解できるのだろうが、君たちだってアイドルに対して同じようなことをしているんだぞ。

 

 

まあ、ただサービスを提供しているだけのアイドルをあたかも自分の彼女であるかのように錯覚してしまうようなイベントやパフォーマンスをさせている運営側の責任でもあるのだろうが、自分が支払っているお金は何に対するものなのか、自分はどこまでの権利を有しているのかをしっかり確認しないと、アイドルに対して、彼女ヅラしてプライベートまでコントロールしようとする醜態を晒すことになる。