アレンジメント

ブーケ

テキストやたい焼きが入ったバッグ




これだけの大荷物を持ち、フラフラしながら歩いてた

地下鉄への改札を抜けて、ちょっと荷物を置こうとした時のこと


お母さんと手を繋ぎながら、小さな男の子(3~4歳位)がやってきた



危なくぶつかりそうになり『あっ、ごめんね』と言いながら荷物をずらし、すれ違った


男の子はロドの持っていた大きな袋の中身が気になっていた様子


避けたのに近づいてきたので、お母さんに『ほら、ダメよ』と言われ、手を引かれてた


ロドから少し離れてから、突然男の子がキョロキョロしはじめた


男の子『あれ?なんだろ?すごくいいかおりがする。あれ?あれ?どこだ?なんだろ?』


そう言いながら、キョロキョロ


ママ『ん?どうしたの?』

男の子『あれ~?おかしいなぁ?どこだろう?』


キョロキョロ、必死に探してる様子


もしかしたら、ロドが持ってたお花たちの香りかもしれない


ふと思いながら、その親子の様子を改札の中から、しばらく見てた


男の子がママの服をクイクイ引っ張りながら
『ねぇねぇ~、ママ~、いまね、すっごくいいかおりが、したんだよ。なんだろうね?』


ママ『えっ?そうなの?ごめんね、ママ全然気づかなかったわ』


男の子『そうなの~?すっごくいいかおりだったんだよ~』


そう言いながら、小さな肩を落とし、ションボリしてた


頼りのママが気付いていなくて、寂しそうな小さな背中を改札の向こう側から見ていたら叫びたくなりましたね


『あの、それ、私が持ってるお花の香りかも?』って…


言えなかった自分が、悔しかったな


でも、香りのもとがまだまだ気になり、諦めきれない様子で何度も何度も振り向く男の子の姿に、何故か不思議とホッとした自分が居た



良かった、あの男の子もお花が好きなんだな…きっと


そう思ったから



ふと疲れた心が癒された瞬間だった


きっと、いつかまたどこかで会えると良いね


その時は言えなかった言葉、言えると良いな


花を透して、色々な出会いがある


小さな素敵な出逢いを運んでくれた花に感謝しつつ、階段を降りていった