恋人達で賑わう冬の街角


20時を告げる時計台の下


降り積もる白い天使達



モノクロームの記憶の欠片



全て溶けて無くなれば


楽にもなれた??



募る後悔を胸に


見上げた夜空は まるで


降り注ぐような流星群と


ゆらゆらと浮かぶ下弦の月



あの時 あの瞬間


僕は何故


そして


何を伝えられなかった?



時は過ぎ


新緑の季節との狭間



街の喧騒を避け


入り込んだ路地裏



高いビルの影に潜み


確かに其処に凜と佇む


小さな白い名残り雪



切なさを胸に


見上げた雲の谷間で


太陽はあまりに遠く



雪解けの季節


雑踏の中に面影を探す


弱い僕がいて



幾度となく見上げた青空で


思いの外 陽射しは眩しい



僕は強く 春を想った