まだまだ夏の佇まいですが、なんとなく朝夕に、さらりとした涼しさを覚えるようになりました。それを「夜の秋」なんていいます。秋の夜、とも微妙に違うこの描写、きっと夏の夜風をうけた皮膚感覚から生まれた言葉なんでありましょう。
夜の秋もふくめて夏は夜がいいとは昔から。月が輝くころは言うまでもなく、雨が降るのも、風にあたるのも、昼間にはない趣きがそれぞれにあるのがいい。
今日もあっという間にこの時間。悩ましいのは寝るのも惜しいし眠りたし。今日もいちりんあなたにどうぞ。
夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。
-清少納言『枕草子』より
コンロンカ 花言葉「神話」
~花以想の記~