こないだ早稲田の学祭で
初めて「神聖かまってちゃん」を見た。


その奇妙なバンド名は前から目にしてて
なんとなく興味は持っていたから

早稲田で見れることをちょっと楽しみにしていた。



で、ライブ。



曲と曲の合間のMCというか
メンバー同士のグダグダしたやりとりにイライラしたし
(後にそれが瞬間瞬間を生きる彼らのスタイルである事がわかる。)



Vo&GtがPC持ったままステージうろついたり
何かわめきながらギター振り回したり
PC床に投げつけたり
メンバとの会話でも、急に切れたり、謝ったり
常にギリギリな感じで、見てるとこっちが気を使って疲れるw



歌い方はグニャっとしてて
たまにボイスレコーダー使ったりして
何を言ってるのか不明瞭だし
だけど「計算ドリルをかえしてください」って
歌詞がやたらハッキリ聞こえてきて
その歌詞の合間から感じる居心地の悪さったら。。。



うわー…(;´Д`)ナンスカコノバンド…
ボーカルの人、マジでキ○ガイなんじゃないかしら?



なんて思ったけど

曲が終わった後に毎回小さく「ありがとう」というベースの人
紅一点のかわいいドラムの女の子
やたらボーカルに絡まれるブサメン(ゴメンw)のKeyの人
そしてオカシなボーカルの四人の醸し出す一種独特の雰囲気。。。



何よりもボーカルの狂人スレスレの行動に

何かしらの「本気」「真剣さ」を感じたのであった。





ライブから帰ってきてから一週間くらいは
かまってちゃんは理解できなかったな、
二度と聞かないだろうな、
なんて思ってたんだけど、
どーしてもあのボーカルの姿がチラチラと頭をよぎるので
色々ググって、WEBに載ってたインタビゥを読んでみた。




http://natalie.mu/music/pp/kamattechan


動画配信は本性を暴いてくれるから楽しい


──視聴者がの子さんの本性を、ってこと?


うん、そう。普通なら面と向かって言わないようなことも
ボンボン言ってくるのが面白いです。
当然、僕への中傷もいっぱい来てヘコむんですけど、
そういったのも全部含めて面白いです。




ここを読んでピコピコン☆ってこころが瞬いた。



彼は本気で、全部、やってる!!

自分の中の感情の全てを出してるし
自分が表現した事、その反応、
事象の全てをジャッジしないで受け入れてる!!



ていうか楽しんでる!!


これってすごいことじゃない!?




と、一気にボーカル「の子」に興味が出たので
MUGICAのかまってちゃん特集を買って読んだ。
http://www.musica-net.jp/next.html



衝撃的で、生々しいインタビゥが載っていました。


彼は小学校~中学と壮絶ないじめを体験し

高校は途中でドロップアウト、その後母親が亡くなった。。。

なんでいじめられるようになってしまったのかという
インタビュワーの質問に答える彼の言葉。


「自分にはよくわからないです。
 僕が主観的に言ってしまうと
 『なんでかな?なんで僕がこんな目に遭うのかな?』
 って思うけど周りからしたら何かしらあったんじゃないですか?
 あるからこうなったんでしょうね。
 俺何か悪い事したのかな?
 …………なんかわかんないです…………
 何もしてねぇのに、なんでいきなり金盗られるんだ、みたいな。
 ははは。」



ここの一文を読んで、なぜか涙が出た。



そうだよ。
何もしてないのに、なんでこんなことになるんだろうって
どんなに悩んでも…真実なんてわかんないんだ。


それは、正しい反応なんだ。

こういう痛みを、わたしも、知ってる。


「なぜなのかわからない」って、言ってくれたの子が
勇者みたいに強い存在に思えた。




彼の紡ぐ歌は、絶望や痛みを真っ直ぐにそのままぶちまける。


ライブで聴いた「計算ドリルを返してください」という
歌詞に穏やかじゃない居心地の悪さを感じたのも
彼の人生が本当に穏やかじゃなかったからだ。


そしてその痛みをわたしも知ってたからだ。




彼の歌詞の中には

「死にたい」とか「自殺」とか「死ね」とか

そんな事を言ってはイケナイとされる言葉がかなり出てくる。



最初はわたしもイヤだなぁと思って

その類の言葉がある曲は聞かなかった。



だから先に歌詞を読んだ。



読んで

そして聞いてみようって気になった。



彼は無責任に、無差別に、

そういう言葉を言ってるんじゃない。



彼は ただ ただ 純粋。


そして たぶん とても 優しい。




誰だって


「死にたい」とか 「消えたい」とか


「死んで欲しい」って


思ったことあるんじゃないかなぁ。




…やぁ、わたしはあるんだけどさw




殆どその時の気持ちを言って来なかったし


自分自身にも隠してた。



でも彼の歌を聞いて、そういう自分の中にある


気持ちを素直に認めていいんだって思えた。



それが嬉しいなって思った。





そしてかまってちゃんの曲で
わたしが一番衝撃を受けたのはこの曲。
(かまってちゃんを好きになるきっかけです。)





ロックンロールは鳴り止まないっ



ビートルズに、セックスピストルズに出会い、


ロックに目覚めた時の衝動をそのまま歌にした


曲なんだけど。




なぜか初めて聞いた時、泣けて泣けて仕方が無かった。




遠くにいる君目がけて吐き出すんだ
遠くで近くですぐ傍で叫んでやる


最近の曲なんかもうクソみたいな曲だらけさ!

なんて事を君は言う、いつの時代でも


だから

僕は今すぐ、今すぐ、今すぐ叫ぶよ
君に今すぐ、今、僕のギター鳴らしてやる
君が今すぐ、今、曲の意味分からずとも
鳴らす今、鳴らす時


ロックンロールは鳴り止まないっ




何かモノを、何かヒトを、音楽を好きになる時


そして何か気持ちを表に出したくなる時って


こういう感じだった!!



まさに初期衝動。



いつも頭で先に考えちゃってた
わたしが忘れてた何か。




美しいピアノの音に乗る、の子の舌っ足らずで幼げな声と
衝動に満ちたエネルギーのギャップがこれまた良いんだ。




ここ一週間弱、一日30回はリピートで聞いてる。


最後のサビ部分は、毎回聞くたびに総毛だってる。



まさに鳴り止まないんです。。。



困ったw





「わたしの気持ちを代弁してくれてるんですね!!」


というファンの言葉に


「代弁なんてしてねーよっ!!」と、のたまう、の子。



わたしは代弁とは思わなかった。


彼は、自分の衝動に忠実で居るだけ。



そして、その表現に、わたしはただ共感しただけ。



狂気とあどけなさの合間にある

の子の歌は、潔く、美しい。



ただただ彼のまま、ありのままで居て欲しい。


ありのまま、で…( ´∀`)




***************


このバンドのメンバーは、みんなの子の才能を支えたいんだろうなぁ。
それを公言してるし、ライブでも、その愛情がすごく伝わってきた。
「アーティストとして尊敬はしてるけど、友達としては最低w」という
メンバーの言葉に全てが集約されてると思いますw


なんとなくの子を知れるドキュメンタリーダイジェスト。
http://www.youtube.com/watch?v=TsXTzStQPD8


最後の泣いてるシーンとかみると、
の子にとって生きることは、ホントに大変なんだろうなって思います。



あとこれ。


http://www.youtube.com/watch?v=Y-IIXhpt8I0&feature=related


もんのすごっくかわいい!!!

超ドキバクしたw


狂気も、イノセントも、全てを出し切ってるの子に
とてつもない不思議な魅力を感じます。


うん、すごく好きです( ´∀`)☆