NARUTO48巻。
岸本先生が今回の巻で伝えようとしてる事。
『信じる力は何よりも強い』
もうホントコレに尽きるな、と。
ペイン(長門)の言う
大切な物を失う痛みは誰でも同じ。
傷つけられれば、大切な物が奪われば、憎しみを覚え
大切な物を守ろうとする事で戦いが生まれ
そして新たな痛みが生まれていく。
人は生きているだけで
気付かぬうちに他人を傷つけている。
人が存在し続ける限り、愛が存在し続ける限り、
同時に憎しみが生まれる。
終わらない憎しみの連鎖。
沢山の大切な物を奪われ、傷ついてきた長門の言葉。
その言葉はとても重く、行き場のない諦念感に苦しくなる。
ナルトも師匠たちや、里のみんなの仇を目の前にして
(この時点で自来也、カカシ先生を殺され
木の葉の里は崩壊してますからね。)
抑えきれない怒りの衝動に駆られる。
長門の話、彼の痛みを聞いても
「お前たちの事は理解した。
でもやっぱり許せない。憎い。」と本音を言う。
でも…
抑えられない怒りにコントロールされそうになるたびに
自来也の言葉が胸によぎる。
自来也の事が大好きだったからこそ、大事だったからこそ
そして信じていてくれたからこそ…
自分が成しえなかった事を託してくれたからこそ…
その答えを聞いて、最初、
そんなものは、ただの理想論で、
この痛み・現実は変わらないくて呪いは解けないと
言い放った長門に
「俺がその呪いを解いてやる。
平和ってのがあるのなら俺がそれを掴み取ってやる。」
「俺は諦めねぇ!!」
とナルトが言った時、その表情が変わります。
…その言葉こそ
「平和とは何か、その答えを知りたい。」と
問うた自来也に長門が言った言葉。
その言葉を本に残し伝えていてくれた事
ナルトにその意志が継がれていた事
それこそが自来也が彼を信じていてくれた証じゃないか、と。
信じる力が、長門の絶望を溶かし
彼の希望…諦めていた夢を、ナルトに託します。
そう。
憎しみ・痛みを溶かし、絶望を乗り越えるもの。
無限のパワーを与えてくれるもの。
それが信じる力。
好きだよ。とか 大事だよ。とか 愛してるよ。とか
守りたい。とか そんな言葉たちもいいけれど
それ以上に強い言葉。
それが信じてるよって言葉。
人は…
「信じてる。」 の一言で
どこまでも強く、そして希望を抱けるものなんだって
そう思いました。
思えば、ナルトが初めて父に逢った時に
貰った言葉も
「お前ならその答えを見つけられる」
「・・・・オレはお前を信じてる」
って言葉で。
(この時も感動してmixiに暑苦しい日記
書いたなw)
そして九尾を封印されるがゆえに命を狙われるナルトを
外に出してはイケナイと里の相談役たちに言われた時に
綱手が言い放った言葉も…
だったもんねぇ~( ´∀`)
信じるパワーって本当に強いよ。
心配されて、
外に出してもらえなかったり
世話焼かれたりするよりも
無難な道を進めといわれるよりも
信じて進めって言ってもらえる方が
可能性に託してもらえる方がよっぽど嬉しいよ。
生きる力が、前に進む力が沸き立つよ。
本当に本当にそう思う。
ナルトに意志を託した長門は、
自らの命と引き換えに、自分が殺めた
木の葉の里の人たちを生き返らせます。
カカシ先生もここで生き返るんだってばよ~☆
しかもあの世でお父さんと理解しあって戻ってくるというw
なんという素敵展開☆
長門があっさりと
ナルトを信じてみんなを生き返らせてしまう
部分に違和感を感じるという
意見をちらほら見かけるけど
わたし自身は全然そう思わなかった。
大切な物を失う痛み・戦いで生まれる行き場のない恨みを
知ってる長門だからこそ、自来也が、自分たちを育ててくれた
愛の大きさと、信頼を理解できたと思うし、
本当はずっと信じたかったんだと思う。
本当に人と人が理解し合える世界を。
そして自分自身のことも・・・
そしてあの行動こそが、彼の出した答えなんだと思う。
今回の48巻は、加筆修正が沢山あって
ジャンプに載ってた時よりも、話がより深く心に染みるようになってる。
わたしが一番グっときた加筆部分は
カカシ先生がナルトを迎えにきたところ。
加筆前
ナルトがほっぺをカカシ先生にくっつけとる…
安心しきってるんだろうなぁ~~~。
かわいい(*´Д`)
ナルトはもうカカシ先生よりも強いと思うけど
それでも、いつまでも、ナルトにとっては
甘えられる、大好きな先生なんだよね。
こういう緻密な表現によって、キャラクターに親近感が沸くし、
手を抜かないで読者に一生懸命伝えようとしている先生の
プロ意識とNARUTOって作品に対する想いとか深い愛情をすごく感じます。
こないだマイケルの映画でもスンゴイ感動したわたしだけど
マイケルの表現していた事と、岸本先生が表現してる事は
同じことだと思う。
うん。
こういう人たちと同じ時代に生まれてよかったな、と。
この人たちの作品を見れて良かったな、と
心から思うのであります。
NARUTOはまだまだ続くみたいです。
愛と憎しみの表裏一体な部分を
岸本先生がどう着地させるのか。
最後の最後まで見守って行こうと思います。
これからも、全力で応援していきまっす( ´∀`)ノ☆