人生で何度か、
「自分って味方がいないんだな」と思う瞬間がある。
一番古くて小学生かな。
近所の子供に裁判めいたことをされ、
おまえは間違っていると諭されたことがある。
たいした話ではなかったと思うが、
一方的に責められるのはとてもいやだった。
その小さなコミュニティの囲いを抜けて、
家が遠い友達と遊ぶようになったっけ。
誰でも間違うこと。
意見が食い違うことはある。
たとえば罪を犯したとき、
「あの人にはきっと事情があった」と思ってほしい。
「わたしの知るあなたはそんな人じゃないよ」と。
誰かが泣いているとき、
泣かせている子は悪い子なのか。
本当は泣いているもの勝ちで、
気丈に立っているいるほうが傷ついているかもしれない。
あなたはときどきバグるけど、
それには理由があるんだと。
きつくなったネジをゆるめてほしい。
遠巻きにする者たちは置き去って、
矢は抜き、止血し、だいじょうぶと言ってほしい。
ぜいたくじゃない。
いつか手に入るはずだ。