なんにも言ってないのに、
「あなたは家が居心地よすぎて、
のんびりしていたら婚期逃したのね」的なことを言われたことがあります。
これね。ちっとも嫌味な響きじゃなくてね。
ほっこりと言われたので印象に残っています。
たいていは言わないだけで、「こいつモテないんだろうな」って思われてる気がする
「家が居心地いい」それは誉め言葉だし、真実。
それによる不都合もないのだから「らしい」生き方かもしれない。
ただし嫁がない娘もいろいろ思うものなのです。
たとえば母。
普通だったら嫁ぎ先の娘を心配してハラハラしたり、
「帰ってこない」ってぷんぷんしたり、
帰ってきたら色々聞かされてまたまた心配をするとか、
そういうことがよくあるものでしょう。(だいぶイメージ入ってますが)
それは一種のスパイスとかつまみのようなもので、
ときには茶飲み話になるものですが、うちの母に限っては話せることがないのよね。
「お母さんもたまには
捏造してでもそんな話がしたいでしょう。」と、
言ってみたのですよ。
母は目を丸くしたよね。
そして、しばらく考えたあと
それまで話さなかった自身の最初の結婚のことを言ったのです。
それは、いつもは言わなかった愚痴をたまたまこぼしてしまったことで
親がとても怒り悲しんだという話。
自分が味方として駆けつけることのできない場所に娘を置く辛さ・・・
それを現在の母が受け取り、咀嚼しているようでした。
「片付く」ということは本来重要なことではなく。
どこにいても、お互いが幸せな状態であることが大切だと、
母がそう思ってくれているように見えて、
それが少しだけ意外で、考えなかった側面でした。
そういえばこないだ、ライオンの子供を育てた人のドキュメンタリーを見たんだけどね。
親は「野生に返す」ことを目標に厳しく突き放すけど、
野に帰ったライオンは、数年後その人と再会したときに抱き着いてきたんだよ。
まるで子猫みたいに。宝物を取り戻したみたいに。
ライオンってとても愛の深い生き物だったんだな。