わたし、20代のときとっても「知りたがり」だった。
ユダヤ人迫害がとても気になって、
つい最近まで隣人だった人に、
どうしてあんなひどいことができたんだろう
ずっと考えていた。
幸い市の図書館に、
戦争児童文学を中心に集めたリストがあったから、
1冊よんだら、蛍光ペンで線をひくことにして、
どんどん読んでいった。
いろんな状況、いろんな立場の人がいたけど、
特に興味をひいたのは自分で考える人たちだった。
力のあるものや、長いものに巻かれるのではなくてね。
ある画家のお父さんは、
外国(戦場)からムスメにむけて、手紙を送りつづけた。
その彼は帰ってくることはなかった。
命令を聞かず、空砲を撃ったことが原因とある。
状況がわからないけど、もしかしたら市民を撃てと言われ、
意思をもって空砲を打ったのかもしれない・・・
心を曲げれば、家に帰れたのかもしれない。
でも、彼は画家で、戦士ではない!だからきっと命令は聞けなかったのだ。
バーバラへの手紙
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たくさんのユダヤ人にビザを与えたことで有名な
外交官の杉原千畝さんも、
上司の命令を聞かなかった人。
何度電報を打っても、
通過ビザを与える許可は降りなかった。
でも、目の前に困っているたくさんの人がいて、
一刻も早くその国をさらなければ助からないとわかっているのに、
見捨てることができるだろうか?
杉原さんは戦後外務省から解雇されている。
どこに所属していても、
それは自分の意志なのか、考えなのか?
自分の心の声は見失わない人でいたいと思う。
幸い、今は戦時中じゃないから、
死ぬことはないだろう。