わたしはちょこちょこ、
自分の文章を読みなおして、
手を加えるのがすき。
花瓶の位置はこっちじゃない?
みたいなことを、
延々とやり続ける感じです。
ある日翻訳家として、
言葉を扱うお仕事をされている方に
「やわらかい文章が好き」と言ってもらえました。
とてもうれしい(≧▽≦)
そんなわけで文章についての話を少し。
こちら、
個人的にとっても大好きな本
- クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))/岩波書店
- ¥734
- Amazon.co.jp
家出をしたい主人公が
キレイで素敵なメトロポリタン美術館を
家出先に選ぶはなしです。
すてき!
クローディアは頭はいいけど、
おこづかいを貯めるのはイマイチでして・・・
家出に弟を巻き込むことにします。財布として
すぐタクシーに乗りたかったり、
レストランに行きたいクローディアと守銭奴の弟。
いい、チームなんだわ。これが
ある晩、
博物館の守衛がいつもと違う動きをしたので、
見つかるのではないかと
危険を感じる場面があります。
そのとき弟が姉に対してこう念じます。
「そこにいれ。
そこにいれ。
そこにいれ」
本当は、そこにいろ。ですよね。
でも文法的には間違いだったけれど、
ちょっとでも言葉を変えたら、
通力が弱くなるんじゃないかと思って、
間違えたまま、念じました。
わたしはこの
子供らしいシーンがとても好きです。
言葉は正しいことが大事じゃないのです。
言い回しがちょっと変でも
自分らしい言葉にはパワーがあります・・・
作家のE.L.カニグズバーグさんは
もともと理系の人なので、
抒情を優先した書き方をしない人です。
そしてこどもの心を切り取るのがとてもうまいと思っていて、
大好きな作家さんです-
-
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