そぼ降る雨、ブルッと冷えた今日は、
蒔絵展覧会を観に、
根津美術館へ足を運びました。
もうすぐ終わるその前に…
入口もとても美しいです。
この時点で寒いけど来てよかったと思う。
写真NGなので、
こんな感じなのですが、
とにかく箱箱箱✨
硯箱、文箱、手箱、料紙箱、、、
昔の人も箱がこんなにも好きなのねって
親近感が湧いてきました。
琵琶を入れる琵琶の形をした箱、
(ギターケースみたいな感覚だよね!)
お琴を入れる長くて大きな箱、
(そうまでして収めたいその気持ち✨)
それらを蒔絵で美しく装飾し、
その上、蒔絵にはストーリーがあるのです。
ほぅーっとため息が出ます。
私のいちばんズキューンは、
源氏物語の写しを入れるためだけの
豪華な小箪笥✨
手提げ箱みたいになっていて、
箱には、
紫式部が源氏物語のアイデアを得るために
参籠したという石山寺が
細部に渡って描かれているのです。
(ロマンやー♡)
中の小さなひきだしには、
源氏物語の帖名が書かれていて、
(今でいうラベリングよね、金の😆)
その中に本を収める仕様なのです。
写しを入れるためだけに、
ロマンとともにこの箱が作られている✨
倒れそう。
日本人でよかった。
大河ドラマ鎌倉殿で大竹しのぶさん扮する
歩き巫女が実朝さんに伝えた言葉。
「そなたの悩みはどんなものであっても、
それはお前ひとりの悩みではない。はるか昔から、
同じことで悩んできた者がいることを忘れるな。
この先もお前と同じことで悩む者がいることを
忘れるな。お前は決してひとりではない。」
悩みだけではなくて、
美しいとか好きとか
何かを大切に思う気持ちもきっと同じ。
綺麗なものを綺麗な箱に入れたいその気持ち✨
いやもっと、
綺麗なものを綺麗にデコった箱に入れたい
その気持ち✨とってもよくわかるよ✨
好きなことを楽しもうとする心も
雅かは置いといて、共通なんだよねって、
すごく愛おしい気持ちになりました。
江戸時代にその箱を作った人も作らせた人も、
多分気が合うと思うの。
雅かは置いといて笑
室町時代にこんな装飾の文箱があったの✨
蜘蛛の巣🕸を蒔絵で表せる筆づかいって
どんな技術✨
その当時に生まれていたら、きっと
見ることすらかなわなかったものが
今目の前にある。
目をかっぴらいていたので、
途中休憩が必要でした。
ベンチはどこぞ。
印籠コレクションもあって、当時、
印籠を愛でるためだけの印籠スタンドまで
あるのです。印籠を美しく提げて愛でる台。
音声ガイドの推しは、
御簾の一本一本まで描かれた
御簾と葵の花のコラボの小さな印籠でした。
蒔絵を見てみたいなあって思っただけなのに、
どの時代にもマニアがいてニヤッとしたり、
綺麗なものを美しく収めたい気持ちに共感したり、
人の営みはこんなにも愛おしいって
誰かに言いたくなる。
SNSは、キラキラで溢れ、
はい、よござんしたで
終わるものかもしれないけど、
その誰かが切り取った一瞬は尊いもので、
奪われないもの。
切り取る自由は誰にでもあって、
美しくて愛おしいと思います。
朝の読書会で私の好きなものを
考える機会をいただいている今、
私はブログの中を誰に遠慮することなく
私の好きでいっぱいにしたい
そう思いました。
この世の旅が終わる時、
自分が切り取った好きな人やものを
思い出して抱きしめたいと思うはずだから。
すっかり忘れてたけど、
悲しくてやりきれなくて始めたブログが、
振り返ったらちょっとずつ、
そうなってることがうれしいです。
ありがとう。
live the life✨




