この本に出合ってしまったという
不朽の名作があります。
自分の中に。

数年ぶりに、
この日この時この時代に、
日本に生まれてこれたことを感謝したい、
そう思った本が『蜜蜂と遠雷』
映画を観る前に予習しようかな
くらいの気持ちでしたが、
文章から音が聴こえて来たのです。本当に。

この世にこの本を出してくださり
ありがとうございます。
フルフルフル…と震えておりました。

先月発売の新刊『祝祭と予感』
もすぐに買って、アナザーストーリーを
楽しみ味わい、映画を観ることができました。
なんという贅沢。

そしてこの本を勧めてくれた友と
本と映画について語り合い、
あーだこーだと好きなことを話して、
一粒で何度も美味しい。
なんという贅沢。


生きてるって素晴らしい。


たくさんの本を数週間前に断捨離しました。
中にはサイン本もありました。

コレクションはこれまで、

大江健三郎様
…学生時代、京都でお話しながらサインを
いただいた良き思い出。
美輪明宏様
江原啓之様
産婦人科の医師
ウォーキング講師
筋トレトレーナー
鈴木亮平さん(ただの大ファン)


大切にしてきたからその本はお守りで
捨てられるものではない。

そうかしら。

同居で悩みぬいていた時、
心の世界の本は私のよすがでした。
藁をもつかんで心の均衡を保とうしていた
がんばってきた証拠。
でもその本達を見ると胸がギュッとなる。
自己憐憫に溺れていた過去の私が蘇る。

サイン本は引き取ってもらえません。
(サインが入ってるのに!逆に貴重じゃないの?)

だから手放しました。

御守りを捨てるようで心が痛んだけど、
「その痛みも引き受けます。
もう一人で歩いて行けます。
ありがとうございました。」と。

その時は傾倒していても
今はなんだか違う感じ。
その確認もできました。



鈴木亮平さんは目が澄んでいて
大好きです。(ただの大ファンです、ええ。)

何年か前の鈴木亮平さんのサイン会で、

「我が家の男の子ふたり、亮平さんのように
綺麗な目のまま育ってほしいと思っています。」

とお伝えしたら、

「意外と大変ですよ。」

と、ニコッとキラッと笑って握手してくださった。

キャーーーー(//∇//)

こちらは胸がギュッじゃなくて
キューーンとするので
取っておくことにしましたよ。