同居16年、
なんで同居をやめたの?
なんて野暮なことを聞く人が
周りにいなかったことは救いでした。
一度、
「きっかけは何だったの?」
と誰かに聞かれたことがあります。
小さなことの積み重ね、
と答えましたが、
本当は
「なんやたった100人か。」
でした。
長男が中学生になって初めての中間テストで
学年一番になった!ととても嬉しそうに
帰ってきたことを、義母に報告したら
「それで何人いるん?」
「3クラスだから100人ちょっとですね。」
「なんやたった100人か。」
どうしても、どうしても、
腹の底から何かがわきあがり、
振り絞って何かを言いました。
夫と出会った大学は京都で、
眩しくて大好きだった関西弁は、
いつのまにか
大きらいになっていました。
こんなこと今までだってあったじゃない。
何度も思いましたが、
その日から義母の目を見て話すことが
できなくなり、
それから半年後、
義母はうちを出て行き、
きれいにいなくなりました。
美辞麗句が追っつかない
ダサいきっかけ。
よかったことも
悪かったことも
抱きしめて、手放して、
今ここにある時間が
優しさで満たされますように。
