より良く生きる
宇宙貯金をする
人として
徳を積む
いつか私も行く道だから
たくさんの足かせをつけて
もがくように同居をしていました。
一歩も進めない
成長できていない
と感じれば、
髪の毛一本ほどの厚さで
徳とは積み重なっているものですよ
という言葉に救われ、
同居街道を邁進していました。
ごうつくばりの強欲婆さんは私です。
がんばったその先にある景色を
ただ見たいがために
同居を手放さなかったのかもしれません。
美しく生きるという言葉も大好物で
そのためなら
我慢も
自虐も
忍耐も
当たり前で
いつか私も行く道だから
と自嘲気味に言うと
かっこよくさえあるのではないかとも
思っていました。
美しく生きる
ために
他を悪者にし
夫には逃げ道を与えない
ケンカをし、
うまくできない自分を責めるふりをして
周りを責めていました。
己を恥じよ
とも思いますが、
あれが精いっぱいだった
とも思います。
いつかは私も姑ですが、
私は苦労したからあなたには
そんな苦労はさせない
などと面と向かって嫁に言う
馬鹿な老婆にだけはなりたくないと
思いつつ、
物忘れがひどい昨今、
いけしゃあしゃあとそんなことを
言うのかもしれないなあ
などと図太く思います。
