同居をしている時
時間軸はいつも
今ここではありませんでした。
悲しいことがあれば
同居を決めた20代に戻り
若気の至りと悲しく笑い
怒りに震えることがあれば
いつか終わるときに見える景色に
思いを馳せる日々でした。
いつもいつも
戻れない過去か
確約のない未来を
見ていました。
振り返って悲しいのは
こどもの笑顔や
できるようになったこと
それらをその時その時
腹の底から喜び笑い
すくいあげることなく
虚ろなまなこで
取りこぼしてきたのでは
という激しい後悔があることです。
喜怒哀楽の喜と楽は
どこかに忘れ
今ここで成長しているこどもたちに
喜びの眼差しを注ぐことなく
我が身をとりまく
「如何に生きるか」に
占領されてきたことです。
家にいられず
逃げるように
公園で図書館で時間をつぶす様は
悲劇のヒロインぶって滑稽でした。
あの時見た夕陽の色は
まったく思い出せないのに
今は夕陽が目にも鮮やかに映り
匂いたつようです。
