思い出すたびに
のけぞって鼻血が出るような、
頭をかきむしり、その頭を
思いきり壁にゴンゴンとぶつけながら
記憶を消してしまいたくなるような、
そんな記憶を手放すこともできず、
思い出すたびに
ぎゃーと叫び、
なんとか立ち上がり、
忘れたふりをして生きています。
若気の至りなら笑っておしまいですが、
私の場合、たいていは大人になってから
しでかした自分の不始末のため
ふとした時に思い出すと
恥ずかしさのあまり、
地団駄を踏み、脱兎のごとく
逃げ出したくなります。
そんな記憶をどうしようもなく
何年も持て余していましたが、
つい最近またひどい失敗をし、
逃げ出したくなる過去がひとつ増えました。
車を運転していると、その出来事が蘇り
ハンドルに頭をぶつけたくなります。
こどもが好きな
「耳をつんざくバンド」が歌うこの曲が
私の心を撫でさすり、
優しさをくれます。
車の中で心をしんとさせて聴き、
許されようとします。
それらのどうしようもない
恥ずかしい記憶を
「罪の宝石」
と置きかえると、
そこから派生する想念や妄想も
優しい光を放ちます。
子育ては面白い経験をくれます。
今度は「言葉のセンスのかたまりバンド」と
呼んで、大切に取り扱っています。
