仕事が終わり帰ろうとしたら雅紀が慌てたように
やって来た。


「松本さん!身体大丈夫でしたか?何処か痛いとこ
とか無いですか?」
「えっ……それが今朝起きたら嘘みたいに痛みが消
えててさ」
「良かった」


とやけに安堵し心配の眼差しの雅紀に若干嫉妬心
が芽生えた。


「雅紀は何で松本さんが訳の分からない事に巻き
込まれたの知ってるの?」


自分でも言ってから反省したが嫉妬心丸出しの
嫌な言い方になってしまった。


「松本さんをね助けた人が大丈夫だからって」
「その助けてくれた人ってまた内緒なの?」


松本さんがそう尋ねると気まずそうな顔をして
すいませんと言った。


「でも今回松本さんが狙われた事で今まで分からな
かった事が分かりそうなのでもう少しだけ待って
頂けますか?めちゃくちゃ気になるのは重々承知
何ですが……」
「分かった。確かに気になる事はハッキリさせた
い方だけど待つよ」


そう言うと分かりやすく笑顔になりでも暫くは
安全の為送迎しますねと当たり前のように言って
松本さんも流石に驚いていたがさぁ行きましょう
と雅紀に急かされあ……何かごめんと松本さんらし
く無い戸惑ってる様子を見て。


俺は寂しく1人で帰らなきゃいけないのかと思い
口を開きかけた時雅紀がしょーちゃんも行くよ
と言われ。

まるでスキップする勢いで着いて行ったのは
言うまでも無い。