松本さんの行きつけとか言うからめっちゃ高級な
感じでなんつーか偉い人が静かに呑んでる的なを
想像していたけど……。


着いた店は俺らでも行けそうなThe居酒屋で少し
驚いていたら俺がこういう店来るの意外か?と
聞かれ。


「すいません。勝手なイメージでこういう俺らが
呑みに来るような店では無くてもっと大人っぽい
雰囲気の店かと思ったものですから」
「それは周りが勝手に作った俺のイメージだよ。
実際はプラベ何て普通だよ」


そう言って苦笑いする松本さんを見て確かに勝手
にこうじゃ無いがきっとその内そうに決まってる
となり、松本さんも嫌な思いした事あったんだろ
なと思うと何だか少し距離が近くなった気がした。


乾杯して呑むと生き返ったように元気になった。

今日は雅紀の事が気がかりでしょうが無かった
から。


「櫻井は何でうちの会社志望したの?」
「正直なとこ人気企業ですし内定貰えるとは思って
無くて…でもどうせ仕事するなら自分を高める事が
出来るような職場がいいなと思ってて…。まぁダメ
元で応募して気付いたら最終面接でそのまま内定を
もらった訳です」


自分の今、置かれてる状況で満足してるようじゃ
成長しないからその思いは持ち続けろよと言われ
はい。と言うと松本さんは少し寂しげな表情をし。

「俺は皆んなが思っているような人間じゃ無いん
だけどな」


そう言った松本さんの表情が強く心に刻み込まれ
た。