いきなりだったのでうわぁと言うとそんな驚かな
くてもと……と佐藤が言った。

「何してんだよ」
「私達も少し前に会計していたら櫻井くんたちが
立ち上がって帰り支度していたから待ってたの」


後ろにいた雅紀は顔は見ていないがもはや殺気
めいてるように思うのは考えすぎだろうか?

とにかく絡められてる腕を解きもう帰るからまた
なって行こうとしたら待って!と縋り付いてきて
流石にうんざりした。


「仕事の事でちょっと相談に乗ってもらいたい事
あるの」
「嘘つくな」


雅紀のまるで刺すような言葉に俺までちょっと
ビビった。

「う、嘘なんかついてないわよ」
「仮に相談したい事が本当にあったとしてじゃあ
今日は何のために呑みにきたの?相談したいから
じゃ無いの?」
「それは……」


雅紀にド正論を言われ佐藤は反論出来ず一緒に
いた子も気まずそうな顔をしていた。

「とにかく本当に相談したい事があるなら他の日に
でもしてくれ」


雅紀に行こうって歩き出すと雅紀は軽くため息を
つき。


彼女、よっぽど自分に自信があるんだねと呟いた。