正直同じ人物か?と疑いたくなるほど雅紀の
目が冷たかった。

俺が戸惑っているのも気にしてないのか気付いて
無いのかいつもの雅紀でニッコリ笑い唐揚げは
外せないなぁと言った。


「雅紀。あの、さ」
「驚いた?」

えっ……と言うとさっきの子しょーちゃんの事狙
ってると言った。


「えー。そんな素振り見た事無いぞ」
「それはしょーちゃんが松本さんにお仕事いっぱい
言われて忙しいからチャンスが無かっただけ」
「そうかなぁ~。2人きりじゃ無いけど呑みに行
った事もあるけど……」


もう!しょーちゃんは全然分かって無い!と
怒られた。

「同じ職場だよ?もしフラれたら気まずいでしょ?
だから徐々に距離を詰めて親しくなるの」
「なるほど」

なるほどじゃないよ!あぁいうタイプの子には
気をつけてよと言われ仮に。告られたりしても
俺は雅紀だけだしとドヤ顔で言ったが喜ぶかと
思えば深いため息をつかれた。


「そんな事言ってもし体を密着されて誘われて断
れるの?そこはさ……どんなに僕が頑張っても勝て
無いとこだから…」


そう悲しげに言うからあのな。と言って。

「俺は別に体だけを目当てに付き合ってる訳じゃ
無い。色んな事引っくるめて雅紀がいいんだ。
それは……雅紀も一緒じゃないのか?」


そう言うとハッとした顔をして。

うん。僕もしょーちゃんの全てが好きと言って
顔を少し赤らめるのは…反則だぞ。