皆さん、おばんです。

 

わたし「じゃあ、失礼しまーす」

 

凍ったカレーにフォークを突き刺そうとしたそのとき、あの、いまや懐かしいレラ・サンの電撃を喰らったようなシビれを全身に感じ、不覚にもフォークを床に落としてしまいました。

 

ナイキ「おんし、何をしとるがか!フォークまで呪われたがか!」

 

わたしは、ただ、もう、ビックリたまげて、床にカランと落ちたまま動かない、それは当然だけど、フォークを見つめたままボンヤリしてしまいました。

 

ナイキはそんなわたしを見かねて、腰を痛めた反省から、慎重に、床に落ちたフォークを両手で抱きかかえる様に拾い上げました。質量と重力の関係の科学的常識をくつがえす、まさに超常現象のような体験、それをスプーンショックと言うべきか、スプーンマジックと言うべきか、どっちでもいいけど、それが彼を慎重にさせていたのでしょう、普通?の重さのフォークにホッとした表情を見せました。

 

ナイキ「わしが食うたる。悪いな。えーと、おんし、名前なんていうた?」

 

わたし「名前?…名前は…無い…ない、ナイル、ナイル・ロジャース」

 

ナイキ「顔に似合わん名前じゃの。まあ、ええじゃろ。いただきまーす」

 

そうして、ナイキがカレーにフォークを突き刺そうとしたそのときです。ナイキは一瞬、身体をブルッと震わせて、フォークを床に落としたのです。

 

ナイキはわたし同様、放心状態で、その場に立ちすくんでしまいました。

 

わたし「一体これは、何なんだ?もしや、レラ・サンの呪いか?鎌田さんに飲み込まれたまま放ったらかしにされたのを恨んでいるのか?」

 

違う違う違う違うそうじゃなーい♪

 

誰かの声がどこからともなく聞こえるじゃあーりませんか!どこだ?誰だ?わたしは必死に探しました。いいえ、正確には、そのように試みようとして、実際は右往左往していただけなのです。

 

わたしとナイキ以外、この家に誰かがいるハズはないのです。いいえ、さらに正確に言えば、米空母ロナルドレーガンに曳航されている海の上のプレハブに、ナイキとわたし以外の誰かが入り込む余地はないのです。その思い込みが拭えず、そして、立て続けに起こった不可解な出来事に、自分の行動にも自信が持てなくなってしまったのです。

 

わたしのーお墓のまーえでー、吐かないで下さいーゲロゲロ♪

 

床に転がるスプーンの凹んでる側がキラリと光ったかと思うと、なんとビックリ、そこから立体映像が何も無い空間に浮かび上がったのです。それはまるで、スターウォーズ第一作目、エピソード4でしょうか、ややこしいな、とにかく、レイア姫がR2D2から飛び出てきたような映像でありました。そして、その映像の女性は、レイア姫役のキャリー・フィッシャーにそっくり!だったら良かったのですが、残念ながら、似てはいなかったのですが、その顔に見覚えがありました。そうです。ジョンのカレー屋に勤めていた、北朝鮮とアメリカの二重スパイ、ルーシー・ルーだったのです!

 

違う違う違う違うそうじゃなーい♪

 

 

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