皆さん、おばんです。
 
アンジー「Real is everything. You and I, sky, eye...these are all real things.」
 
デーモン「違うんだ。キミの言う、そうしたモノは、実は、リアルじゃないんだ。全て、マヤカシなんだ。ウソなんだ。そう、ボクらは、ウソの世界に生きてるんだ」
 
アンジー「何を・・・バッドトリップ。ネガティブになる人なのね。楽しめないなら、話さないわ」
 
立ち上がり、行こうとするアンジーの腕を掴んだデーモンは、オレは正気だというように目を見開き声に抑揚をつけて、言った。
 
デーモン「アンジー。いいからオレの話を聞けよ。いいかい?コノ世の中はつくりものなんだ。ニセモノなんだ。コノ世の中とは別に、また違う世界があるんだ。オレは、コノ世とアノ世とを自由に行き来できるんだ」
 
アンジー「そう・・・面倒くさそうね」
 
デーモン「その、コノ世とは違うリアルな世界は、死ななきゃ分らないんだ。オレはね、何回も死んでるんだ。その度に、そのリアルな世界の住人になって、また、気が向いたときに、コノ世の中に舞い戻って来てるんだ」 
 
アンジーはデーモンの真剣な眼差しから逃れるように目を背け、笑って言った。
 
アンジー「わかった。わかったから、手を放して。腕が、痛いのよ。この痛みはリアルよ」
 
デーモンは掴んでいたアンジーの腕を放し、言った。
 
デーモン「そう。その痛みは、リアルだ。けど、キミ以外の世界はつくりものなんだ。ウソなんだ。マヤカシなんだ」
 
アンジー「OK. 充分に理解したわ。あなたは、虚言癖と妄想癖のある人なのね」
 
デーモン「ウソじゃない。ボクはウソをついてない。ただ、キミに、キミにだけは本当のことを教えてあげたいと思ったんだ。ボクは、誰も知らないところで死んで、また、誰も知らない間に生き返ってきたんだよ。ずっと前から。ボクは、デーモン・アブドゥル13世なんだ」
 
 
13 13
2,621円
Amazon