皆さん、おばんです。



レラ「そんなこと言っちゃダメ!そいつはわたしを奪いに来た奴らの仲間よ!」



わたし「あなたには聞こえないかもしれないけれど、俺には、どうしても、この金魚の声が・・・」



と言って、わたしは水槽の中のレラ・サンを指差しました。



わたし「・・・聞こえるんだ。いつも」



鎌田「そう・・・。あなた、金魚と、何を話すの?」



わたし「何をって・・・何だろう?思い出せない。記憶に残らないんだ。ただ、確かに、金魚と話している実感みたいなモノはあるんだ」



鎌田「ふーん・・・今は?どう?金魚の声が聞こえる?」



わたし「いま?今は、その、さっき、何か言われた気がするけど」



鎌田は立ち上がり、水槽まで歩み寄ると、マジマジとレラを見つめました。






わたし「レラと一緒に?サーカスを?」



鎌田「一緒に飼っていたのね?」



わたし「うん・・・と思う」



鎌田「それで、その、サーカス?ていう金魚だけが、どこかに、行ってしまったのね?」



わたし「うん。そう」



鎌田「どうして?」



わたし「どうしてって・・・わからない」



鎌田「じゃあ、いつ?」



わたし「いつって・・・覚えてない」



鎌田「この金魚の声が聞こえるようになったのは?いつ頃から?」



わたし「金魚の声?何言ってるの鎌田さん!」



鎌田は目を丸くして、わたしとレラを交互に見やりました。


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鎌田「あなたが探している金魚って、この金魚と一緒に飼っていたの?」