小説★あっちの水は苦いぞ 5 | みみぴちがってみみぴいい

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麗子の話は こうだった。





私さ したくてした離婚じゃなかったんだよね。



みんなからしても なんで離婚したのって 思ってるでしょ?


あっちの親とも上手く行ってるし 女もいないし 借金もないしさ。


仕事だって 離婚する前から 軌道に乗せてたんだし あのまま結婚してたって 


きっと 今の方向に行ってたはずなんだよ。 そうする予定だったんだから。



だけど うちの旦那さ どうしても 一緒にいたい相手が 私じゃなくなったって


言い出したんだよね。 かといって ヒカリんちみたいに 女じゃ ないわけよ。


つまり そう 男・・・  ってことだよね。




私は もう話し合うとかっていうより そうするしかないじゃない?


娘にも 全部洗いざらい話したら パパを理解したいって言うし。


だから 諦めがついたっていうか 納得したんだよ。


旦那のこと 人間として 私は好きだし。




だけどね お義母さんは もぉ 怒りまくりで 入院したほどでね。


一生 許さないんだって。 旦那のこと。 息子は産まなかったって言い出してね。


今 住んでる家とか ちょっと持ってる株とかの 遺産相続を 旦那にさせたくないから


私に 養女になってくれって言うわけ。 樹里のことも 心配してくれててね。


旦那も お義母さんが それで安心するなら そうしてやってくれっていうのよ。


おかげで 私 元夫の妹になるかもなのよね。


すっかり その話がまとまりかけてるっていうのにさ 私も バカでさーー。


なんていうか いまさらになって 未練があるのかねーー。あの男に。。。






誰も 途中で余計な言葉を 挟むことなく 麗子の話を聞き終えた。


『未練があるなら なおさら いいじゃない? 別々の人生になっちゃうより。』


美鈴がそう言うと 麗子は 溜息を吐いた。


『やなんだって。 未練なんて 持っていたくないんだって。


 ゲイ。。。それはいいのよ。 目覚めたんじゃなくて 隠してたっていうんだから。


 あいつなりに 私には 誠心誠意だったって思えるしね。


 けどさ いい加減 新しい自分の 新しい人生にしようって あんなに・・・


 あんなにも 強く決めたはずだったのに。』




『それなら お義母さんとの仕事も 養女の件も 全部 なしにしたら?』



私は 私なりに 精一杯に 解決方法を見出したくて そう言ったけど


美鈴とヒカリに 『そんなの 元も子もない』と 弾き返されたので


しばらく黙っていることにして 新しいシャンパンを開けた。


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どうしても ゲイを出したんですね 笑


ゲイを愛してしまう女が 好きなんですね きっと 笑


うちの夫は 違うんだけどね・・・